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三人でいたい(Ⅲ)◆tu4bghlMIw 《LeMU第二層「ツヴァイト・シュトック」総合案内所周辺(第二区画)―― when they cry》 「ハハハッ……アハハハハハハハハハッ!!!! さてと、茶番劇はそろそろ終わりかな?」 「ハウエンクア……」 沙羅の言葉が終わった直後、それまで口を閉ざしていたハウエンクアが大声で笑い出す。 配慮や空気を読むという意志が微塵も見えないその行動に誰もが眉を顰めた。 「案外律儀なんだな、お前は」 「そりゃあね! こう見えてもボクは紳士なのさ。 さてと……感動的なシーンに水を差すようで悪いけどキミ達に贖罪の道なんて残っていないよ。 だって皆ここで死ぬ運命なんだからね!!」 「――ッ!!!」 「おっと、動くんじゃないよ! ボクが今"何"を掴んでいるか見えない訳じゃないよねぇ?」 「…………っ……アセリア」 一方で愉悦を噛み締めながらハウエンクアはアセリアに話し掛ける。 この瞬間も沙羅の身体は激しい激痛に襲われている筈だ。 アセリアの中には当然のように劫火のような激しい怒りが渦巻いていた。 すぐにでも、ハウエンクアへの攻撃に移りたい。 しかも今の彼女は以前彼と戦った時と比べて、大分戦闘力が上がっている。 身体能力を制限していた桜が消滅し、加えて「求め」と正式に契約することで神剣魔法の精度も増した。 しかも彼が乗っている『アヴ・カムゥ』の弱点が"脇腹"であることも知っている。 慢心も油断もない。冷静さだって失ってはいない。 だが、沙羅を人質に取られては迂闊な行動を取る訳にはいかなかった。 「動けないよねぇ、ハハハハハッ! さてと、キミには散々苦渋を舐めさせられたからねぇ。思う存分お返しをさせて貰うよ!」 「くっ……!」 どうするべきか、アセリアは考える。 サラの命を見捨てることなんて出来ない。 「求め」の最大出力を引き出せば、あの機械人形を破壊することは造作もない。 ただし、そんなことをしてしまえば確実にサラを殺してしまう。どうすればいい……? 「二人とも……私に遠慮する必要はないわ」 その一言はその場に居た人間全ての動きを停止させるには十分過ぎる台詞だった。 凛とした空気が重みを増す。 張り詰めていた緊張感はピークに達する。 だが発言者はそんな凍りついた空気を物ともせずに言葉を続ける。 「何しているの、アセリア、舞。あなた達の力なら、こんな木偶人形瞬殺出来るでしょ?」 「サラ……」 「いいから、早く。こんな、場所で……グズグズしている、暇はない筈よ。永遠神剣の……力は、絶対に必要なんだから……ッ」 アヴ・カムゥの掌に身体を捕まえられながら、沙羅はさも当然のように言った。 彼女の両肩は無理やり折り畳まれたような不自然な形に変形していた。 その光景はギチギチ、と骨が軋み神経が断裂する音が本当に聞こえて来るかと錯覚する程痛々しかった。 あんなに苦しそうな表情をしているのに。 白の少女は一切弱音を吐こうとしない。 痛くない筈がない。辛くない訳がない。 それでも彼女は気丈だ。自分達の"躊躇"を打ち崩すために、悲鳴一つ上げるつもりはないのだ。 死ぬのが怖くないなんて嘘だ。 誰だって意識が掻き消えて、この世界から永遠の悪夢の中へと吸い込まれていくことを恐れない訳がないのだから。 彼女は笑った。 はにかむように、微笑みかけるように、眼前の二人の少女の背中を押すように。 「黙れ黙れ黙れ黙れ! ボクを無視して勝手に話を進めたつもりになってるんじゃない!!」 「――――――――あぁっ、ぐ、がぁっっっ!!!」 「サラっ!」 「アハッ、ハハハッ、ハハハハハハハ!!」 笑顔は一瞬で更なる苦痛に押し潰された。 今までの責め苦においても一度たりとも泣き叫ぶことのなかった沙羅の口から、ついに言葉にならない喘ぎ声が漏れた。 既に限界寸前まで握り締められていた筈のアヴ・カムゥの手に力が込められる。 もはや機械人形の掌はその中に人が一人握られていることが疑わしくなるほど拳骨に近い形となっている。 ぽたぽたと沙羅の黒いブーツの先端を伝って赤い血が落ちる。 ハウエンクア、彼は人を甚振り、血を流し、命乞いをする姿に快楽を見出す殺人狂だ。 彼にはヒエンのようなプライドはないし、それと同時に一切の配慮や慈悲もない。 ただ自らの欲求のために殺し殺し殺し殺し殺す。それだけだった。 「ほら、ほら、ほら!? 死んじゃうよ、グチャグチャになって潰れるよ? まぁ、この餓鬼が死んじゃってもボクは別にどうでもいいんだけどね。 ソレまでに死ぬより苦しい目に合わせてやるだけの話さ! 一本一本腕や足を毟り取って眼球を潰して最後にミンチに――」 「…………はッ――やって、みなさいよ」 「な……!?」 ピタリ、と。 その場に居た人間の動きが止まった。 誰もが信じられなかった。 誰もが自分の耳を疑った。 「った、く――こんな玩具の力を借り……ないと。……自分の力じゃ何も出来ない弱虫の……くせに」 沙羅の心は、未だ折れていなかった。 全身の骨を砕かれ、死に匹敵するほどの、気絶してしまってもおかしくない責苦を受けながらも少女は話し続ける。 呼吸の度に折れた肋骨が軋む筈だ。 舌は震え、意識は散漫とし、自分が今どこを見つめているのかさえ分からない。 上機嫌に言葉を紡ぎ続けていたハウエンクアが思わず押し殺したような呻きを漏らした。 無粋、興醒め――力でその希望を刈り取った筈のゴミが尚も吼える。 それは《悦び》と《狂気》だけを戦いに見出す彼にとって、何よりも許し難い行為だった。 掌で無粋に捕まえていただけだった沙羅の顔を、覗き込む形でアヴ・カムゥのメインカメラに向ける。 「ミンチ? 肉ダルマ? 上等、じゃない。やれる……もんなら、やってみなさいよ」 顔を伏せたまま沙羅は吐き出すように言い捨てた。 柔らかなシルバーブロンドの髪がさらりと揺れる。 「……キミさぁ、自分の状況が分かってないのかい? キミは無力なんだよ。所詮この二人を平伏させるための餌なのさ」 「分かってる……わよ、それくらい」 「そうだよねぇ、理解してない筈がないか。散々味わった訳だろ? 例えばさ……永遠神剣を持つ者と持たざる者の違い、とか」 舞とアセリアはハウエンクアの言葉を聞き、思わず「存在」と「求め」を一瞥した。 永遠神剣の力は圧倒的だった。 この島で殺し合いに乗る乗らないに関わらず、この力を引き出すことが出来たものは限られている。 数多くの参加者を殺害した者の多くは永遠神剣の力を借りて戦場に赴き、その剣を振るった。 武術の素人であっても卓越した技術を持つ戦士と同等の打ち合いを可能にしてしまう魔法の力だ。 銃の優秀な使い手である沙羅でさえ、距離や殺傷力の面で強力なアドバンテージのある剣に対して防戦一方の戦いを強いられた。 それも特別な策を練った場合だけであり、神剣使いとの初めての戦闘では成す術もなく殺されかかったのだ。 永遠神剣の適正、そして確保こそが島内での戦いの鍵となっていたことは明確な事実だった。 「確かさ、キミにも一本支給されてたよね。でもマトモに扱えはしなかった……残念だよねぇ。 剣の力を引き出すことさえ出来れば、ここで無様な醜態を晒すこともなかっただろうに」 「だ……から、何?」 「分からないのかい? 神剣もマトモに使えない、特殊な力もない。 そんなキミにはそもそも生き残る土壌なんてなかったって言いたいのさ!」 ハウエンクアは高々とそう言い放った。 舞達は死んでいったものを冒涜するようなその発言に強い憤怒の感情を込め、彼を睨み付ける。 アヴ・カムゥの装甲を超えて、中のハウエンクア本人を射殺さんばかりの怒りで。 憎悪、怨嗟、嗜虐。 夢の国をモチーフにして作られた一帯に強い負の感情が渦巻く。 一人――この血に濡れた世界で誰よりも白い少女を除いて。 「フフフ…………アハハハハハハッ! 何……言ってんのよアンタ……バカ、じゃない?」 「な……」 突然、死に体の筈だった沙羅が大声で笑い出した。その口唇からは吐瀉物のように赤い血がこぼれる。 白い衣服が赤く染まる。白い髪が赤く染まる。 「生き残る土壌がない? 特殊な力の有無が生存の決め手? バカも……休み休み言いなさい。 圭一は神剣の力なんて使わないでも最後まで勇敢に戦ったわ。美凪だってそう。命が消え失せるその一瞬まで舞を赦そうとした。 瑛理子の作った爆弾がアンタ達を支配する塔をぶっ壊したの。 恋太郎も双樹も必死で生きた。この下らない殺し合いを終わらせるために……全力で頑張ったんだから! 皆を……馬鹿にすることは私が、私が絶対に許さない!!」 沙羅の絶叫、ハウエンクアの嘲笑。 力関係は明らかで、傍目から見れば彼女が負け惜しみを言っているようにしか見えない。 だが、舞達には沙羅が決して心では負けていないことがハッキリと分かった。 「はっ、ソレがどうしたのさ? キミが今名前を呼んだ人間は全員死んだ連中だろう? ソイツらは負け犬さ。御託ばかり並べて結局殺されたゴミ以下の存在なんだよ!!」 「なん……ですって……!!」 「言い足りないなら言ってやろうか? 例えばお前の探偵事務所の……恋太郎だったか。 アイツの最期は惨めなものだったよ!! 一緒にいた女達をマトモに守れずに、武器も持たずに一人きりになった所を殺された! 後から映像を見たボクも、最高に滑稽であっけない死に様に大笑いさ!!」 双葉恋太郎の最期。 それは狂気に満ちた妄執者・芙蓉楓による凶行だった。 だがハウエンクアの言葉は一部の断片に過ぎない。 事実、双葉恋太郎は命懸けでネリネの襲撃から一ノ瀬ことみや時雨亜沙を守っている。 一切眼が見えない、というハンデを物ともせずに。 「そんな戯言――誰が信じると思うの?」 「は? ボクはただ真実を……」 「確かにね。恋太郎はお人よしで、生活能力なくて、ヘビースモーカーで、大学中退で、へんな名前だし、貧乏でふらふらしてばかりいるわ」 「……十分なダメ人間じゃないか」 「でも――やるときはやる人なのっ! そんなことは誰よりも私が良く知っている! 誰かを救うために命を投げ出すことを躊躇ったりしない!! あんたみたいな臆病者が勝手なことを言わないでっ!」 舞は思った。 何故、彼女はあそこまで頑張ることが出来るのだろう、と。 彼女は何人も大切な人間を失って来た。そして自身の命の灯火も今まさに消えつつある。 それでも、白鐘沙羅の瞳は光に溢れている。 それでも、彼女は負けていない。 「――本当に……キミって馬鹿だよねぇ。ククク……気が変わったよ。キミの言う通りにしてあげよう」 「沙羅ッ!!!」 「――ざまぁ、ないわね」 ハウエンクアのその言葉はつまり、沙羅にとっての死刑宣告に近いものだった。 それなのに、沙羅は笑った。 真っ白い歯を剥き出しにしてニカッと。眩しいまでに。 ソレはこの島に来てから彼女が浮かべた最高の笑顔だった。 悲しみとも、後悔とも違う――悪戯っ子が自分の計画が見事に成功した時に見せるような改心の笑み。 「……は?」 「早くやりなさい。その代わり、私の仇はアセリアと舞が取ってくれる。アンタの負け…………よ」 「馬鹿なことをッ!! そんなに死にたいなら、思う存分――――死ねッッッッッ!!!!!」 グシャリ、 何か果物を握りつぶした時のような音が辺りに木霊した。 赤い紅いトマトが弾け飛ぶときのような。 ドロリとした粘着質の液体が朱の遊技場に追加される。溢れる、血液。 「サラ!!!!」 そう、一分の見間違えも疑念も懐疑も存在しない。 どこまでも明確で明瞭で鮮明で確実に、 少女――白鐘沙羅はこの瞬間、命を落とした。 最後の瞬間まで少女はずっと、笑っていた。 【白鐘沙羅@フタコイ オルタナティブ 恋と少女とマシンガン 死亡】 □ 《LeMU第二層「ツヴァイト・シュトック」総合案内所周辺(第二区画)――光あれ》 「アハハハッ、ボクに……ボクに逆らうから悪いんだ! アハハハハハハッ!!!」 「――見つけました」 「……へ」 そして――沙羅が絶命した瞬間とほぼ同時に、凄まじい爆音が上空から一帯に響き渡った。 舞が所持しているブローニングM2重機関銃の発射音など比べ物にならない。 アヴ・カムゥの右腕に装備されているM134ミニガンよりもおそらく上だろう。 有り得ない速度で空中から弾丸がばら撒かれる。 目標はハウエンクアが載るアヴ・カムゥ――の左肩だ。 丁度肩の間接部分だけを狙った大胆かつ圧倒的、そして正確無比な射撃。 僅か数秒間程度の発射時間でありながら、この時点で既に三桁の弾丸が撃ち込まれている計算になる。 「ぐがあああああああああああああ!」 完全に虚を突いた不意打ちだった。 舞もアセリアも、そしてハウエンクアも誰一人として彼女の接近に気付かなかった。 しかしソレも当然だ。 彼女の身体は限りなく人間に近い"機械"であり、魔力と類似するエネルギーは一切しようされていない。 誰もがその場にいる"人間"の動きに集中し、外部から誰かが乱入してくる可能性を考慮に入れていなかったのだ。 もちろん『ゲートを爆発的な加速で飛び越えて、空から突っ込んでくる原チャリ』など想像さえしないだろうが。 そして空中で射撃主は原チャリに搭載されているバーニアと自身の背中に装備されたバックパックに点火。 更なる推進力を生み出しながら一直線にアヴ・カムゥへと向かう。 いかにアヴ・カムゥが鉄壁の装甲を持つ機神兵とはいえ、機関砲―リヴォルヴァーカノン―には敵わない。 毎分1700発の圧倒的連射力を持つ全長二メートル以上を誇る砲身による完璧な射撃を食らって無事で居られるはずがないのだ。 「き、貴様ぁぁああ!!!!」 当然のように――アヴ・カムゥの左肩の鎧は打ち砕かれる。 続いて鎧の剥がれた生身の部分に弾丸が直撃する。 血が溢れ出す。浮き出た血液を次の鉛弾が射抜き、神経を、機関を、生物のような肉を爆散させていく。 「殲滅対象――ハウエンクアを確認。引き続き保護対象――白鐘沙羅の救出活動を行います」 その言葉と共に原チャリが大地へと着陸する。 そのまま非常識な加速力を保ったまま、沙羅の身体を包んだまま落下するアヴ・カムゥの掌を抱き留める。 舞は思わず自分の目を疑った。 悲しみに、怒りに心を歪ませる余裕などなかった。 もはや人が行える動きの限界を超えていると確信出来る。 それに何だ、あの常識外れの武器は。 戦闘ヘリや航空戦闘機に装備されているような馬鹿デカイ機関銃。 あんなものをぶっ放しておきながら、何故《彼女》はあんなにも平然とした顔をしているのだろう。 「お前は……リンリン?」 「いえ、それは私のマスターの名前です。アセリア・ブルースピリット」 「……マスター?」 アセリアが不思議そうな顔で突然現れた少女の顔を眺める。 舞に関しては、もはや何が何だか分からない状況だ。 「お初にお目にかかります。私はメカ鈴凛です」 「めか鈴凛……? それは……双子のようなものなのか?」 「違います。私はマスターがアニキ様のために製作したアンドロイドです」 「……あ、あんどろいど」 アセリアはメカ鈴凛の言葉を全く理解できずに目をパチクリとさせた。 まぁ、無理もないだろう、と舞は思う。 違う世界の人間であるアセリアにとって機械的なもの(メカやアンドロイドといった概念)は全く未知の存在である筈なのだから。 「鈴凛の奴……こんな兵器を隠していたなんて……!!」 「ハウエンクア。あなたの狼藉もここまでです。 マスターから『ハウエンクアに容赦はいらない』と了解も得ています。準備は万全です」 メカ鈴凛は右手に持ったバスターソードを左肩から先を失ったアヴ・カムゥに向ける。 「ふん! あんな奴が作ったポンコツ如きにボクが負けると思っているのかい? もしそうだとしたらとんだお笑い種だよ!」 「……何か、勘違いをなさっているようですね」 「勘違い、だと?」 なおも威勢良く吼えるハウエンクア。 左腕を吹き飛ばされたとはいえ、未だにその武器であるM134ミニガンは健在。 装甲の厚さなどを考えても十分に勝機はある、と考えているらしかった。 だがその認識は余りにも楽観的過ぎると言わざるを得ない。 舞は足元に落ちていた「存在」を再度、握り締めた。 アセリアは「求め」を一度軽く振り、そしてハウエンクアに向けてその切っ先を突き付けた。 「その疑問には……私が答える」 「川澄……舞?」 「まさか気付いていないとは思わないけど……。あなたは一人、そして……こっちは三人」 「あ――」 「ハウエンクア……覚悟は、いい?」 舞の心は怒りで燃え上がっていた。 隣にいるアセリアもきっと、同じ気持ちだ。 何故、沙羅が死ななければならなかったのか。 誰よりも気丈で、絶望に堕ちかけた自分に救いの手を差し伸べてくれた彼女が。 舞は大きく息を吸い込んだ。 身体は軽い。血に濡れた腹部や汗ばんだ制服が気持ち悪いけど、調子自体は最高だ。 何人もの人間を殺して来た自分が、まさか他の参加者に対してこんな感情を持つとは思わなかった。 自分は、目の前の狂人を絶対に許すわけにはいかない。 ハウエンクアを倒す――きっと、それが自分に出来る最後で唯一で最大の白鐘沙羅に対する恩返しだ。 「アセリア」 「ん、舞……分かってる」 「メカ鈴凛……奴にトドメを差すのを……私達に任せて……欲しい」 「構いません。ですが危険なようでしたらすぐさま援護に入らせて頂きますが、よろしいでしょうか?」 「問題ない。それに――」 舞とアセリアはメカ鈴凛の腕の中で全身を真っ赤に染め、事切れている沙羅を見つめた。 それは非情に痛々しい光景だった。 ハウエンクアの攻撃を受けたのは身体の部分だけなので、顔には傷一つなく綺麗なままだ。 だが淡いクリーム色だった制服は余すところ無く紅に染まり、両手の骨は所々が有り得ない方向に捻じ曲がっている。 「――無駄な手加減も遠慮もしない。一撃で仕留める」 「奇遇……だな、舞。丁度私も同じ気分だった」 「存在」と「求め」を構えた舞とアセリアが一歩、一歩とハウエンクアに近付いていく。 二人の美しい少女が剣を持ち、巨大なロボットに向けて歩いていく光景。 それは誰が見ても異様で奇妙な雰囲気に満ち溢れていた。 黒の少女――川澄舞。 蒼の少女――アセリア・ブルースピリット。 ゆっくりと悠然と。 踊るように、二人は紅い大地を突き進む。 「く、くそおおおおおおおおおおお!! 来るな、こっちに来るんじゃないっ!!」 狂ったように叫び声を上げながら残った腕に装備したM134を乱射するハウエンクア。 だが、撃ち出された弾丸は二人の身体を一発も捉えることなく弾かれる。 アセリアが持つ「求め」の力は彼女に芽生えた激しい怒りの感情と反応し、この島でも最大の出力を放っていた。 そしてソレに呼応するように「存在」の魔力も高まる。 不可視の絶壁――永遠神剣の放つオーラフォトン粒子が無機質な鉛の侵略を許さない。 「……そんな攻撃じゃ、私達の怒りは撃ち抜けない」 「ま、待て!! 話し合おう、話せば分かるだろ!? そうだ、それがいい! お前達だって無駄な殺しはしたくない筈だ!」 ハウエンクアはアヴ・カムゥの操縦者席の中で震えていた。 分からない、どうして自分がここまで追い詰められているのか――現実的な説明が出来ない。 白鐘沙羅を殺した時点では、戦意を喪失した二人の女を殺すことなど造作もないように思ったのだ。 だがメカ鈴凛が現れ、左腕を落とされた時にその目論見は脆くも崩れ去ってしまった。 加えて舞とアセリアの放つ有り得ないまでの異様なオーラだ。 何度も見てきた純粋な『殺意』とは何かが違う。 悲しくて、儚げで……それでいて、何よりも強い。 ハウエンクアにとってそれは、全く意味の分からない戦慄のようなものに溢れている。 「……どう思う? アセリア」 「そう……だな、舞」 アヴ・カムゥの数メートル前方にて二人が立ち止まり、互いの顔を見合わせた。 もはや、あと一歩踏み込んだだけで両者の剣が届く有効射程範囲だ。 ハウエンクアは二人が自分の言葉を聞き入れてくれた、そう思った。しかし、 「……無理」 「無理だな」 その小さな囁きは天使や妖精のソレでもあり――ハウエンクアにとっては悪魔の呟きでもあった。 瞬間、二人の姿が消えた。 「やめろぉぉぉおおおおおおおおおおおおお!!!」 ハウエンクアの身震いするような絶叫。 「すべてを、終わらせる……っ!!」 舞の手に握られた「存在」が光を発する。 一気に全身へと魔力を巡らせ、大地を疾走する舞。 アヴ・カムゥの足元まで一瞬で到達し、踏み込む軸足。そして放たれる最大魔力による一撃。 「その身に刻め……マナよ、オーラフォトンへと変われ! すべての力をぶつけるっ!」 一方でアセリアは両翼を大きく広げ天高く、数メートルの距離まで瞬きする間もなく飛翔。 そして雄叫びを上げるハウエンクアに向けて空から一直線に急降下する。 「求め」の粒子が形を成すように刀身へと集中する。 無骨で単純で、それでいて圧倒的な魔力を込めた――究極の剣技。 「ああああああああああああっ!! 助けて……ママ、ママァァァアアアア!!!!」 「ヘブンズスウォードッッッ!!!!」 「オーラフォトンブレードッッッ!!!」 天と地――上と下から放たれた異常なまでの魔力の煌きがアヴ・カムゥを包み込む。 敵を原初のマナにまで分解するヘブンズスォード。 膨大な魔力によって生み出された極光を剣に纏わせ、敵を消し飛ばすオーラフォトンブレード。 「ぎゃあああああああああああああああああああ!!!」 二つの永遠神剣が同じ相手を捉えた瞬間、光が満ちた。 聖書の中で神が「光あれ」と呟いたとき、暗黒に包まれていた世界に光が生まれたように。 永遠神剣の力が氾濫する嵐のように一瞬で、全てを――崩壊へと導いた。 【ハウエンクア@うたわれるもの 散りゆくものへの子守唄 死亡】 □ 《LeMU第二層「ツヴァイト・シュトック」総合案内所周辺・崩壊跡(第二区画)――euphoric field》 瓦礫一つ残らなかった。 血の一滴まで含めてマナへと分解されたハウエンクアは完全に消滅した。 「……駄目です。心拍、鼓動どちらも停止。蘇生は不可能かと……」 「また、守れなかった。サラ……ゴメン……なんで、こんな……」 アセリアが地面に寝かされた沙羅の死体のすぐ側で茫然自失になりながら涙を流していた。 彼女は死んでいるなんて、全く思えないぐらい安らかな顔をしている。 舞はぼんやりと、そんな光景を眺めながら沙羅の言葉を頭の中で反芻する。 『アンタが――そんな下らない理由で絶望していいと思ってるの!? 美凪を殺したアンタにはそんな権利なんてないのよっ!!』 『償いなさい。アンタにはソレをする義務がある。殻に篭って逃げ回るだけなんて、絶対に許さない』 『美凪も言ってたじゃない。言葉なんていらないわ。アンタが無くしたものを取り戻すだけだもの。 だから、ちょっとだけでもさ――笑えばいいの』 アセリアの仲間に強力な回復魔法の使い手がいるらしい。 彼女と接触できれば舞の傷もたちどころに治る、とアセリアは言っていた。 加えて死人さえ生き返らせる魔法(リヴァイヴと言うらしい)もあるが、おそらく其方は無理だと思う。 一度消えてしまった命を完全に復活させるのはある種、禁忌とも言える行為だ。 故に制限も多く、リヴァイヴならばマナとして霧散してしまう命を繋ぎ止め再構成する力しかないらしい。 つまり、身体がマナで出来ている訳ではない沙羅には意味がないのだ。 その時、舞の身体に強烈な激痛が走った。 どうやら薬で無理やり働かせていた身体の限界が近いらしい。 加えて魔力の消耗も激しい。度重なる身体能力の強化、山狗やハウエンクアとの連戦。 そして最後に使ったヘブンズスォード……。もう出来ることもほとんどないだろう。 ああ――でも、 本当に、そうなのだろうか。 だって、 死者の魂を呼び止める――そんな不思議な力を持った人間が、ここにもう一人いるのに。 「アセリア……メカ鈴凛」 「……舞?」 舞が沙羅の頭の隣に肩膝を付く。そして右手をそっと彼女の心臓にかざす。 アセリア達は不思議そうな顔で舞の動向を見守っている。 舞は心を研ぎ澄まし――禁じられたその力を行使する。 力を解き放ち、最初に気付いたことは自分の身体が相当に危ない段階に来ている、ということだった。 このまま普通に行動する分にはおそらく問題はないだろう。 生命活動を維持するだけの力は十分すぎるほど残っている。 だが、沙羅の《蘇生》を行えばほぼ確実に――自分自身の命を危険に晒すことになる。 つまりどちらにしろ助けることの出来る命は一つだけ、ということだ。 それでも、舞に迷いはなかった。 元から既に死んでいるような命だ。 そんなもので他の人間を死の淵から救い出すことが出来るのならば、好きなだけくれてやる。 これで贖罪になるなんて思わない。 自分が殺してしまった人間の知り合いへ謝罪することも満足に出来なかった。 それに、コレは白鐘沙羅が言っていた"逃げること"に該当してしまうかもしれない。 きっと生き返った後で彼女は自分に文句を言うんだろうな、そんなことを思った。 「……アセリア」 「どうした、舞」 「あなたのこと……嫌いじゃなかった」 「それは、どういう――」 「そのままの……意味」 舞の手がぼうっと淡い光に包まれた。 霧散していた大気中のマナをかき集めるかのように、色取り取りの粒子がそよ風のように舞う。 思えば、色々なことがあった。 ほとんどが灰色と血の色に染まった悲しい出来事ばかりだ。 ことりや千影、そして美凪。もしも別の機会に会うことが出来たら、きっといい友達になれたと思うのに。 沙羅もアセリアも……皆良い人ばかりだった。 それでも最後の最後まで心残りなのは――やっぱり、佐祐理と……そして、祐一。 二人の元気な姿を見ることは結局一度も出来なかった。 《力》が踊る。 あと一歩で、沙羅は生き返る。 そしてこの一歩が私が死ぬか生きるかの最終分岐点。 心の中の弱い自分がこう囁く――あなたは十分に頑張った。別に命を捨てることはない。 舞はそんな戯言を一蹴する。 もう、自分は決めたんだ。 誰からも恐れられるこの禁じられた力を、最後に自分を救い出してくれた人に使いたい、と。 だから、自分で自分の背中を――押した。 まばゆい閃光が舞の身体から放たれる。 「…………あ、れ……」 「……ッ!! サラ!!」 「……あ、ちょ、アセリア痛いって! え……てか、なんで、私……生きてる……の」 眼を閉じていた沙羅がむくりと起き上がった。 状況が分かっていないのか、挙動不審気味に辺りを見回す。 感激のあまり抱き付いて来たアセリアの泣き顔を見てオロオロしている。 ――良かった。 「……アセリア、沙羅。コレ……貰って欲しい」 「これって美凪の……ハンカチ?」 「な……『存在』だと。マイ、私には『求め』があるからこっちはお前が……」 「もう――私には不要な、ものだから……」 「舞?」 最後に一言だけ、挨拶をすることが出来たのは神様が少しだけ命をオマケしてくれたからかもしれない。 舞は理由もなく、そんなことを思った。 ぐらりと身体が揺れる。 血の海になっている地面へと身体が吸い込まれて行く。 《終わり》は案外あっけないものだった。 身体が、意識が、海へと還って行く。 視界はあやふやで、聴覚もまともに働かない。 ありとあらゆる感覚が死んでいく。 神経が全てプツン、プツンと音を立てて断裂していく。 だけど不思議なことに。 今、私は一人じゃない。寂しくなんて、ない。 ――ソレだけで、凄く幸せだった。 【白鐘沙羅@フタコイ オルタナティブ 恋と少女とマシンガン 生存確認】 □ 《LeMU第二層「ツヴァイト・シュトック」総合案内所周辺・崩壊跡(第二区画)――アリス・イン・ワンダーランド》 「私はこのままマスターを探しに行きます。」 「うん、分かった。それにしても……ソレどこで見つけたの?」 「この乗り物ですか? この階のエレベーターの近くに放置されていたデイパックに入っていました」 沙羅は目の前でノーヘルで原チャリに跨っているアンドロイドを複雑な気持ちで見つめる。 彼女が乗っている原チャリは何を隠そう彼女の私物である。 特殊な改造を施してあるため、スイッチを押すとブースターが点火し、飛行しているのと同等の爆速移動が可能になる逸品だ。 しかし、ロボットが機械に乗っている光景というのは中々にシュールだ。 「あーそう……なんだ。ん、じゃそっちも気をつけて」 「はい。アセリア・ブルースピリット、白鐘沙羅、どちらもご武運を」 ソレだけを言い残すと、メカ鈴凛は機関砲とバスターソードを身に着けたまま原チャリを発進させる。 エネルギーを温存するためなのだろうか……。 自分の愛機があんな風に利用して貰っていると何気に嬉しいものだ。 「さてと、アセリア。私達も行きましょう」 「ん、分かった。だが……」 ちらり、とアセリアはゲートの近くの無事だった芝生の上に寝かされている舞の死体を一瞥した。 沙羅はそんな彼女の心境が痛いほど分かった。 なにしろ舞は沙羅を生き返らせるために、自らの命を文字通り《犠牲》にしたのだから。 出会ってから大して時間の経っていない自分のためにこんなことをするなんて……本当に馬鹿だ。 「いーのっ! あんな馬鹿は放っておけばいいのよ! なによ……カッコつけちゃって……」 「サラ……涙が」 「え?」 気付いたら、沙羅の瞳からポタポタと涙が流れていた。 うわぁ、恥ずかしい、そんな風に思って必死で真っ赤に変色した制服の袖で瞼を擦るけど、まるで意味がない。 滝のようにこぼれ続けるその液体は、自らの存在をうざったいほどに主張し続ける。 何だ、コレ。 意味わかんないって、マジで。 「あ、あ、あ……」 「サラ……ミズホが私を慰めてくれた時に言っていた言葉を……そのまま使わせて貰う」 「え?」 「『こんな時は――泣いたって、良いのよ』だ」 アセリアが大きく両手を広げた。小さく笑う。 それってつまり、飛び込んで来い――そういうサインだ。 「っ…………ああ……うわぁぁぁああああああああああああああ!!!」 アセリアの全てを包み込むような笑顔を見た瞬間、沙羅の涙腺が決壊した。 もう、耐えられなかった。 軋んで歩くだけで痛い身体をアセリアの小さな身体に飛び込ませる。 そして、沙羅は泣いた。 泣いて、泣いて、泣いて、涙が枯れるまで泣いた。 アセリアの身体は暖かくて柔らかくて、そして――幸せな想いに満ちていた。 【LeMU第二層「ツヴァイト・シュトック」総合案内所周辺・崩壊跡/3日目 黎明】 【アセリア@永遠のアセリア -この大地の果てで-】 【装備:永遠神剣第四位「求め」@永遠のアセリア -この大地の果てで-、永遠神剣第七位"存在"@永遠のアセリア-この大地の果てで-】 【所持品:支給品一式、カルラの剣@うたわれるもの 散りゆくものへの子守唄、投げナイフ5本、鉄串(短)x1、鉄パイプ、フック付きワイヤーロープ(5メートル型) 高嶺悠人の首輪、、クマのぬいぐるみ@CLANNAD、フカヒレのコンドーム(12/12)@つよきす-Mighty Heart-、情報を纏めた紙×2、装備品を記したメモ】 【状態:疲労小、残り魔力70%、左肩と右わき腹の鎧の該当部位損失、右耳損失(止血済み、回復魔法により痛みなし)、首輪解除済み、「求め」と契約】 【思考・行動】 基本:ゲームには乗らない、仲間を守る 1:主催者を倒す 2:ミズホとリカとサラを守る 3:無闇に人を殺さない(殺し合いに乗った襲撃者は殺す) 4:鈴凛を助けたい 5:あゆに対する複雑な思いと信頼 6:瑞穂に対する罪悪感 【備考】 ※永遠神剣第七位"存在" アセリア・ブルースピリットが元の持ち主。両刃の大剣。 魔力を持つ者は水の力を行使できる。舞は神剣の力を使用可能。 アイスバニッシャー…氷の牢獄を展開させ、相手を数秒間閉じ込める。人が対象ならさらに短くなる。 ウォーターシールド…水の壁を作り出し、敵の攻撃を受け止める。 フローズンアーマー…周囲の温度を急激に低下させ、水分を凍結させ鎧とする。 他のスキルの運用については不明。 ※アセリアがオーラフォトンを操れたのは、「求め」の力によるものです ※制限の低下によって、「求め」と契約しました。 これにより全体的に能力が上昇しています。 ※神剣との同調率は多少回復しましたが、マナが無い所為でスキルは使えませんし、身体能力も強化不可能です ※オーラフォトンブレイクについて 「世界」のサポートスキル、広範囲に破壊を巻き起こし、相手の行動を封じる力を持つ。 ※永遠神剣第二位「世界」について 「求め」が、「誓い」のマナを吸収したことによって、本来の「世界」へと変化しました。 しかし、覚醒直後に大量のマナを消費した事と、僅かに残っていた制限が加わって、現在は「求め」の姿に戻っています。 それに伴い、「世界」の一部である青い刃が六本、アヴ・カムゥの残骸の傍に刺さっています。 再び接触した際に変化が起こるかは不明です。 ※制限がなくなったことで魔力が制限前より早い速度で回復しつつあります ※ことみを埋葬したことであゆや沙羅のことは信頼しつつあります 【白鐘沙羅@フタコイ オルタナティブ 恋と少女とマシンガン】 【装備:ワルサー P99 (16/16)、H K MP5(30/30)】 【所持品1:ワルサーP99の予備マガジン(9ミリパラベラム弾16発入り)x1 、ワルサーP99 ミニウージーの予備弾(9ミリパラベラム弾)70発、サバイバルナイフx2、 カンパン30個入り(10/10) 500mlペットボトル4本、双眼鏡、医薬品、装備品を記したメモ】 【所持品2:支給品一式×2、ブロッコリー&カリフラワー@ひぐらしのなく頃に祭、空鍋@SHUFFLE! ON THE STAGE、往人の人形】 【所持品3:『バトル・ロワイアル』という題名の本、、映画館にあったメモ、家庭用工具セット、情報を纏めた紙×12、ロープ、美凪のハンカチ】 【所持品4:ブラウニング M2 “キャリバー.50”(ベルト給弾式、残弾0)、ニューナンブM60(.38スペシャル弾0/5)、幹部用特殊PDA、LeMU内部地図、博物館の展示品だった各種薬物】 【状態:深い罪悪感、強い決意、血塗れ、首輪解除済み、疲労極大、戦闘不能、肋骨骨折(3本)、左腕骨折、歩行不能】 【思考・行動】 基本行動方針:一人でも多くの人間が助かるように行動する 0:本拠地へ突入し、主催者を倒す 1:仲間を守る 2:可能なら主催者側の武器庫、弾薬庫をおさえたい 3:最終的にはタカノを倒し、殺し合いを止める。 タカノ、というかこのFDを作った奴は絶対に泣かす 4:武の過去の出来事に少しだけ興味 【備考】 ※きぬを完全に信頼。 ※あゆを完全に信頼。 ※武の復活を確認。 ※フロッピーディスク二枚は破壊。地獄蝶々@つよきすは刀の部分だけ谷底の川に流されました。 エスペリアの首輪、地獄蝶々の鞘はC-6に放置。 ※ミニウージーは破壊。 ※おたまは裏路地に放置。 【LeMU第二層「ツヴァイト・シュトック」/3日目 黎明】 【メカ鈴凛@Sister Princess】 【装備:バスタードソード、マウザーBK-27 カスタム(1500/2000)、対衝撃チャイナドレス、沙羅の改造スクーター@フタコイ オルタナティブ 恋と少女とマシンガン】 【所持品:なし】 【状態:動作正常、エネルギー100%】 【思考・行動】 基本行動方針:生存者と協力しつつ、下記の目標を達成する。 1:鈴凛、富竹ジロウの救出。 2:生存者の保護 3:敵戦力の除去。 4:鷹野三四の確保。 ※ハッキングによりLeMU内各シャッターや警報装置の機能が麻痺しています。 211 三人でいたい(Ⅱ) 投下順に読む 211 三人でいたい(Ⅳ) 211 三人でいたい(Ⅱ) 時系列順に読む 211 三人でいたい(Ⅳ) 211 三人でいたい(Ⅱ) 川澄舞 211 三人でいたい(Ⅳ) 211 三人でいたい(Ⅱ) アセリア 211 三人でいたい(Ⅳ) 211 三人でいたい(Ⅱ) 白鐘沙羅 211 三人でいたい(Ⅳ) 211 三人でいたい(Ⅱ) ハウエンクア 211 三人でいたい(Ⅳ) 211 三人でいたい(Ⅱ) メカ鈴凛 211 三人でいたい(Ⅳ)
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ゼロ・スレイター C ゼロ (4) 3000 クリーチャー:ネクロ・コア ■自分のコスト3以下のクリーチャーはすべて、「エターナル・Ω」を得る。 ■エターナル・Ω フレーバーテキスト 楽園から溢れたエネルギーの衝撃により、混沌の力が蔓延し、各文明の技術が混ざり合い、新たな可能性が生まれると同時に絶望も生まれた。 収録 楽園編第3弾 楽園の支配者(パーフェクト・ワールド) 作者 天照 評価・意見 名前 コメント
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花咲く乙女(後編) ◆gry038wOvE 「飛んだお涙頂戴だったな……面白かったぜ、ダークプリキュア!」 姉の亡骸を抱えた私の前で、エターナルは私を嘲笑った。 コイツがいま私を殺さなかった理由は、ただこの私を嘲笑う為……だけだったらしい。 私の中で感情が燃え上がる。 倒れそうな体さえ、いまは全く重くない。 いや、重さを忘れるほどの怒りと憎しみ────そうした感情が、私を支配したのである。 「…………貴様だけは絶対に!!!!」 「やってみろ。傷だらけのその体でな!」 「刺し違えてでも……!!」 ……その先を言おうとした瞬間、なぜか誰かに押しとめられるような感覚が私を襲う。 私は、その先をいう事が出来なかった。 激昂する私の感情に、何かもっと安らかなものが入ってくる。 私を止めているのは、ゆりか? キュアマリンか? キュアサンシャインか? 「どうした、刺し違えてでも……どうするって言うんだ?」 エターナルは煽る。 …………だが、不思議とそれを何とも感じなかった。 私の体の中に流れ込んでくる力を感じたのである。 これは、今までの私に無かった力。 「……これは……」 ゆりを抱きしめたときに、私の手に在ったのだろう。 ココロポット、それにプリキュアの種である。 とんだ偶然だった。だが、これが此処に在るだけで、私はゆりと共に戦っていける気がした。 「……成る程。お前も俺と同じっていうわけか」 「何?」 「俺がエターナルに選ばれたように、お前もそいつに選ばれた。そいつは本当はお前の力を欲していて、お前はいまその力を感じ取ったんだ」 「何を言ってる……私がこれに選ばれる筈がない……これはゆりのものだ!」 そう否定しつつも、私に何か聞き覚えのある声が語りかけている。 エターナルと会話するのとは、別のところで私に語りかけてくる声が聞こえて、私はそれに心のどこかで答えている。 『ダークプリキュア……僕の声を覚えているかい?』 ──ああ、覚えている。だが、私たちはお前を殺したはずだ。 何故、いま私に力を貸そうとしている……? 『確かに君たちは僕を消滅させた。けど、今はかつての君とはどこか違う。それに、僕だって彼女の事は哀しいんだ。……彼女の仇を取って、この男も救って欲しい』 そこまで他人を思い遣るならば、何故お前はゆりを止めなかった? 奴を最後まで真のプリキュアでいさせてやることは、おまえにはできなかったのか? 『それは僕の力の及ぶところじゃない…………それにきっと、彼女にはもう、僕の声は聞こえなくなっていたんだと思う』 …………そうか。 だが、私もこの男を倒した先はわからん。 ゆりの為に殺し合いに乗るか、それとも────。 ……あの妖精は何ひとつ答えなくなった。 なるほど、私もゆりも本来の使命から外れたところで戦っていた。だが、それを止めることは今の奴にはできないのか。 ムーンライトが戦う理由はサバーク博士であり、あの妖精であり、私だったと知った時──私は少しだが、その目的を止める言葉を失った。 奴もまた私と同じだった。だから、奴は力を与えることを拒めなかったのだろう。 そして、今も私に力を与え続けることを躊躇いながらも、結局は力を貸している。 この力を使わない手はない。たとえゆりのものだとしても、ゆりが欲する物のため──── 「…………いいだろう。やってみせてやる」 「随分と僅かな時間で気が変わったらしいな、ダークプリキュア! 見せてみろ、本当にお前がそれを使えるのか見届けてやる」 「プリキュア・オープンマイハート!」 いままでプリキュアを名乗っていた私が初めて口にした言葉であった。 白いベールが翼ごと私の体を包む。 ……きっと、まるで私には似合わない姿であろう。 更に、その直後に私の体をキュアムーンライトの衣装が包んでいる。 そして初めて実感する。 私はキュアムーンライトになっているのだと。 「……まさか、こんな形で私がムーンライトになるとはな」 かつて望んでいた、私がキュアムーンライトと成り代わる夢。 しかし、皮肉にもそれを望まなくなった今になり、私はキュアムーンライトとなっている。 そう、今こそ私とゆりは────本当の意味で一つになったのだ。 「月光に冴える一輪の花! キュアムゥゥゥンライト!!」 …………はっ! 気づいたら、ゆりと同じセリフを口にしている。 なんだ? このセリフはつい自動的に言ってしまうものなのか? いや、それとも私自身のゆりを継ぐ思いが口にしたのか……まあいい。 「なるほど。見かけは少し違うが、お前がキュアムーンライトであることには違いない。そいつはお前の姉を見捨てて、お前に乗り換えたわけだ」 ゴタゴタと煩い仮面ライダーだ。 ゆりの仇である以上は、絶対にこの減らず口を、二度と利けなくしてやる。 だが、こいつの間違いは訂正させてもらう。真実を知らぬままに消え行くのはいくら何でも可哀相というものだ。 「…………違うな。今もこの力は、ゆりを選んでいる」 「ほう。なら、どうして今お前がそいつに変身してるんだ? そいつが月影ゆりを見捨て、お前が選ばれたからに違いないだろう」 「それは、私はあいつだからだ! 二つに分たれた月が一つになったに過ぎない」 「……意味がわからん」 わからなくても良い。この男にあの妖精の声は聞こえないのだから。 伝わらないのなら、この漠然とした何かを知らないままに死んでもらっても一向に構わない。 先ほどまでふらついていた体も、なんだか妙に力がわいてくる。 ゆりやあの妖精が、今こいつを倒せと囁いて、私を支えてくれているのだろうか。 …………なるほど。 プリキュアが馴れ合う理由が、私にも何と無くだがわかってきた。 「ムーンライト・リフレクション!」 私の掌から銀色の円盤が放たれる。 エターナルを狙い打つべく、二つの円盤が素早くエターナルの体へと吸い込まれていった。 「無駄だ!」 奴のマントがはためき、その攻撃を吸収する。 私は、そんなエターナルの懐まで跳び、ローブが覆わない顔面を殴り飛ばした。 だが、それをものともしないままに、私の顔に向けて、勢いよく頭突きをかます。 頭部が痛んだが、まだ戦意は失せない。 「はぁっ!」 私は高く跳びあがると、今度はその顔面に向けて回し蹴りを放つ。 回し蹴りか…………厭な技だ。 この技がゆりを葬った。だが、だからこそこの男にはその痛みを味あわせる。 「何っ!?」 私は体を強くひねり、回し蹴りのスピードを加速させる。 人間離れした身体能力がこんな荒技を可能とする。 エターナルの体は真横へと吹き飛んだ。奴の体が地面に転がる。 「ムーンライト・シルバーインパクト!」 エターナルの転がる地面に向けて、膨大なエネルギーを放つ。 奴のマントは地面と奴の体の間にあり、これを吸収することはできない。 仰向けに寝そべる奴の腹に、強烈な一撃を叩き込む。 「ぐあぁぁぁっ!!!」 そのまま、エターナルの真横に降り立つと、奴のマントを掴み、エターナルの体ごと前方の巨大な岩場に向けて投げつける。 そういえば、この場所はグロンギ遺跡という場所に近い。 これが、その遺跡である可能性は高い。 何にせよ、奴のマントは掴んで投げやすいという特徴も兼ね合わせているわけだ。 とにかく、いま投げ出されたことで、奴は綺麗に受身を取って立ち上がることができたらしい。 エターナルは私に語りかける。 「…………クソッ。何でそんな力が出る? お前はボロ雑巾みたいに汚く傷ついてたはずだ」 「……これまでお前が見てきたのは、月の半身に過ぎない」 「何だと……?」 「そして、二つの月は一つになった。……光が闇を飲み込んだのか、闇が光を飲み込んだのかは私にもわからない」 「わけのわからないことを言うな」 「……私をダークプリキュアと同じに考えることも、キュアムーンライトと同じに考えることも許されないということだ。お前はその二つが合わさった力を前にしているのだからな」 そう言うなり、エターナルは笑った。 見事なまでの高笑いである。……何がおかしいのか。 「……なるほど! お前らも二人で一人のプリキュアっていうわけか……だが、その程度で威張ってるつもりかよ? たかだか二人じゃねえか」 「何?」 「ハッ。俺はお前らの力が倍になったところで負けはしない。……パーティの続きをしようぜ、プリキュア!」 そう言って、エターナルはナイフを構えて走り出す。 このスピードにはもう慣れた。 目視すれば、既にどのタイミングで近付くかがわかってしまう。 「そこだっ!」 私はエターナルの右腕を掴むと、そのまま近付いてくる顔に左腕でパンチを放つ。 奴に刺された左腕は少し痛む。全身のあらゆる部位で、最も激痛が走っている場所だ。 だが、確かにその一撃はエターナルの顔にダメージを与えた。 「ぐっ!」 「……二人で倍になるという考え自体が軽薄だ、仮面ライダーエターナル!」 「何だと?」 「一人が二人になるだけでは、確かにこの力は倍にしかならないだろうな。だが、そこに奴の思い、そして私の思いが加わる時、力は何倍にでもなる。……それに、これは元々、奴だけの力ではない!」 そう、此処にはゆりだけでなく、サバーク博士の英知や、あの妖精の力もある。 そのうえ、ゆりの仇を討ちたいという気持ちや、奴から授かった不思議な感情が私を駆け巡っているのだ。 そう、これは感情というやつだ。 「……そうか。それでも俺はお前如きに負けるつもりはない。俺の存在を永遠に刻み続ける為に、絶対になぁ────!!」 エターナルが右腕を振り払い、数歩後退する。 『エターナル! マキシマムドライブ!』 先ほどゆりを葬った音声が流れた。 なるほど。あの強力な技を再び使うというのか。 だが、今の私には到底負ける気がしなかった。 「花よ輝け! ムーン・シルバーフォルテウェイヴ!」 私も、同じようにムーンライトの放つ強力な技を放つ。 二つの光が光り輝いていく。 奴の力を、私の光が飲み込んでいる。 そう、これは最早、相殺されるほど均等な力ではなかった。 私は何ともない。 バースト、否、これは空中のエターナルを私が吹き飛ばしたに過ぎない。 そして私は、此処に立っている。 ムーンライトの圧倒的な力で、私はエターナルに勝ったのだ。 ★ ★ ★ ★ ★ 「…………クソッ」 無様に、仰向けに倒れる俺の前にキュアムーンライトは歩いてくる。 歩きながら、その変身を解いてダークプリキュアに変わるが、結局は変わらない。 俺もエターナルの変身が解けており、ロストドライバーもメモリも俺の手元から消えていた。 そのうえ厄介なのは、時間の経過と過度のダメージが原因で、既に俺の細胞が────俺の体が崩壊を始めていたことだろうか。一回の変身で二度もマキシマムドライブを発動するのは、体には結構な負担がかかるらしいっていうのも一つの原因だろう。 「エターナル……」 何かを言おうとしたが、その言葉を遮り、俺が質問する。 「……最初の質問の続きだ。俺だけは……刺し違えてでも……どうするつもりだったってんだ?」 「………………殺すつもりだ。……だが」 「だが?」 「私にはゆりが望んだことなどわからない。奴は私が殺し合いをすることを望まなかったかもしれないし、逆に意思を継いで家族を蘇らせることを望んだかもしれない」 ………………なるほど。 この姉妹は互いが望むことさえわからないほど、浅い絆の連中だ。 まあ、それはNEVERの仲間も同じかもしれない。俺が望んでいることなんて、あいつらにはわかっちゃいないのだろう。 人と人との絆なんてそんなものだ。互いを理解し合うことなどできない。 「なら、お前の運命を決める方法を俺が教えてやる」 「何?」 「ロストドライバーとメモリを使って変身してみろ。……お前の姉や加頭は赤い姿になったが、俺は青い姿になる。『赤』になるか、『青』になるかで、お前のこれからの運命を決めろ」 「お前の指図を受ける気はない」 「やってみろよ。エターナルは以前、俺の思いに答えた。お前が真に未来を見つめている人間なら、『青』になるはずだ」 そう、たとえこのまま朽ち果てるとしても、俺の事を永遠に刻み続ける夢だけは手放さない。 終わってみると、案外このダークプリキュアとかいう奴は面白い奴かもしれない。 死ぬのは元から怖くないが、コイツが俺と同じ運命なら……俺のエターナルに殺されるなら、俺もまた──── 『エターナル!』 「変身!」 『エターナル!』 …………で、こいつ、結局やってやがる。 まあ、俺にもエターナルがどういう人間を青にするのかはわからない。俺だけなのか、どうなのか。 これは占いみたいなモンだ。 「……その姿は、『どっち』だ? 殺し合いに乗るのか、それとも────」 一瞬だけ、赤。 ────だが、青。 メモリはダークプリキュアに、青と答えた。 エターナルローブもちゃんと装備されてやがる。 エターナルが運命を感じたのは、俺だけじゃなかったらしい。 ……いや、もしかすると俺が死ぬという運命を悟って、エターナルはコイツに全てを託したのか? それとも、コイツに俺以上の何かを感じたのか? 「ああ……。私はゆりやサバーク博士のために殺し合いに乗る事になったらしい」 そうか。コイツは俺と同じで、未来を見つめてる。 月影ゆりと同じ願いを持ちながら、奴と同じ過去を持っていない。 ……そもそも、コイツはあいつと同じように家族の団欒というのを経験してないんじゃないか? あるいは、俺と同じで記憶っていうものが欠落しているのかもしれない。 だから……コイツは見るべき過去そのものが存在してないから、蘇らせたい存在も優勝して初めて得られるものなんじゃないか? まあいい、死ぬのは二度目だ……。恐怖ってものも過去に置いてきちまった。 死ぬっていうなら、俺が望むことは一つだ。 「そうか。……なら、その力で俺を殺し、俺とお前の存在を永遠に刻み続けろ。仮面ライダーエターナル、大道克己が過去に刻んできたものを未来永劫、お前が紡げ」 「……私の姉を殺した挙句、最後には私に命令までするというのか。そんな奴の力を借りるのはご免だ」 そう言って、ダークプリキュアがエターナルの変身を解除し、俺の体にドライバーとメモリを投げる。 痛んだ体には随分な負荷がかかるが、NEVERには慣れた痛みだった。 「……だいたい、同じように殺し合いに乗っている以上、お前と私が潰しあうことはない。確かにお前は強いが、私より格下であることももうわかった。お前が他の連中を潰してくれれば、それだけ私もラクになる。お前は本当に使えなくなってから殺せばいい」 「……あ?」 「近い未来、月影ゆりは必ず蘇る。だから、お前に殺された事実など、結果的には関係のない話だ。今は復讐などを考えるよりも、お前を泳がせた方が効率的だろう」 俺はダークプリキュアが、過去ばかり見つめた月影ゆりとは対照的な存在であることを感じた。 まるでNEVERみたいに冷徹な感情の持主だ。感情自体が人間のものとは少し違っている。 死んだ人間は蘇ってはならない……なんていうルールもコイツには通用しないし、結果的にゆりが蘇るのならその過程はどうでもいいとさえ考えている。 結果が見えれば、先ほど見せた強い怒りの感情さえ、その場に捨てちまっている。 そう、コイツは本質的には俺たちと同じだ。 こんな場所じゃなければ、絶対仲間に引き入れるほど面白い奴だ。 「……まあいい。とにかく俺を生かす、っていうわけか。後で後悔しても知らねえぞ」 「私はゆりの生きる未来のためにゲームに乗った。だから、後悔や……過去を見つめるような真似は二度としない」 そう言うと、ダークプリキュアはゆりの死体を抱えて去っていく。 どうやら、デイパックを取っていったりする気はしないらしい。 まあ、これだけ体力が残ってれば、酵素打つくらい問題ないだろう。 「……馬鹿な奴だな」 俺は無様に……だが必死に這いながら、転がっていたデイパックを掴む。 俺が生きるためには、徹底的に抗ってやる。たとえどんなに無様にでも、だ。 奴は他人の為に殺し合いに乗ろうとしている。 どんなに未来を見つめて生きてようが、俺と奴の生き方は全く別物に違いない。 「他人の為に生きていく……そんな生き方、長続きしねえよ」 俺は酵素を打ち、何とか細胞を維持した。ダメージの負いすぎで酵素が大量に必要になったが、まあいい、途中までは奴の思い通りに、適当に参加者を殺して回る。 だが、最後に奴を勝たせるような真似だけはしてやらない。 最後に勝つのはこの俺だ。 「エターナル、お前の本当の主はちゃんと生きてるぜ。もう他人の為に力を貸す必要はない」 ふと、気づく。 奴が変身したエターナルが「赤」だったら殺し合いには乗らないということだ……だが、その場合、奴は俺を殺すつもりだったのか? アイツは「殺し合いに乗る」という選択をしたから、俺を殺さなかった。 なら、逆の「殺し合いに乗らない」という選択をしたら、俺は殺されたのだろうか。 殺し合いに乗らないからこそ、奴は俺のように邪魔な存在を消すのだ。でなければ、あそこでエターナルに変身して運命を決めるという選択をする事はない。 「……ハッハッハッ、なるほどぉ。お前はハナっから奴に運命なんて感じちゃいなかった……そういうことか。やっぱりコイツは俺を選んだ──俺の『運命のガイアメモリ』だったみたいだな!」 エターナルが決めたのは、ダークプリキュアの運命である以前に俺の運命だった。 つまり、エターナルはダークプリキュアに力を貸したわけじゃない。 運命の相手である俺を生かしたのだ。 ……まあ、実際のところこのメモリが何を意図したのかはわからないが。 「ハッハッハッハッ。てっきり、あれが俺の二度目の死に時って奴だと思ったが、どうやら俺はまだ戦う運命らしい。面白えじゃねえか!」 あいつに、もう未来は渡さない。 たとえ、二度敗北したとしても、三度目が同じとは限らない。 「三度目の正直っていう奴だ……いずれ、また会えるといいな、プリキュアぁ」 ああ、やってやる。死ぬのは怖くねえが、二度も死ぬ運命なんかには、何度だって抗ってやるさ。 そうだ、まだまだ俺には、いくらでも抗う術がある。 抗える限り、俺はダークプリキュアにも、キュアムーンライトにも…………全てのプリキュアや仮面ライダーどもに抗ってやる。 【1日目/昼前】 【D-6/森 グロンギ遺跡付近】 【大道克己@仮面ライダーW】 [状態]:疲労(大)、腹と背中を中心とするダメージ(中) [装備]:ロストドライバー@仮面ライダーW+エターナルメモリ、エターナルエッジ、昇竜抜山刀@侍戦隊シンケンジャー [道具]:支給品一式×3、プリキュアの種&ココロパフューム@ハートキャッチプリキュア!、破邪の剣@牙浪―GARO―、ランダム支給品1~5(十臓0~2、えりか1~3)、細胞維持酵素×2@仮面ライダーW、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ、歳の数茸×2(7cm、7cm)@らんま1/2 [思考] 基本:優勝し、自分の存在を世界に刻む。 1:とりあえずダークプリキュアは無視し、他の参加者を殺す。 2:T2ガイアメモリを集める。 3:京水と会ったら使ってやる。もしくはメモリを奪う。 4:プリキュアや仮面ライダーは特に優先的に殺害する。 [備考] ※参戦時期はマリア殺害後です。 ※良牙を呪泉郷出身者だと思ってます。 ※プリキュアは食事、水分の摂取を必要としない可能性を考えています。ダークプリキュアの一件から、プリキュアはただの人間だと考えていない可能性もあります。 ★ ★ ★ ★ ★ ゆり…………これはお前が殺した友の墓だ。 この女がお前を許すかはわからないが、せめて今はお前はここに埋めてやる。 これからもし、他のプリキュアを葬ったのなら、全部この場に埋めてやろう。 嬉しいかどうかはわからないが、せめて全てが戻るまではここで一緒にいるといい。 「……いずれまた会おう、ゆり」 叶えられる願いの範囲がどのくらいだかはわからないが、もしゆりの他のプリキュアたちも蘇らせることができるなら、私はこのキュアマリンも、これから死ぬキュアブロッサム、キュアサンシャインも蘇らせてやろう。 NEVERになる……? 関係ない。 第一、サバーク博士は生きているはずが、お前の来た時間では死んでいる。 そんな事があるのだ。お前が死ぬ前から、お前を連れてくればいい。 「そうだ、悪いがコレはまだ使わせてもらう。これからまだ使えるかどうかはわからないが……」 ココロポットとプリキュアの種。 これは本来、ゆりの物だが……私を知るあの妖精は私に全て託した。 力を貸したのは、僅か一度に過ぎないのかもしれない。 あともうひとつ。奴の支給品にはガイアメモリもあった。 Bの字が模されたガイアメモリである。ゆりの死体を運ぶ時に、ゆりの体から落ちたのだ。 これがゆりの持っていたメモリらしい。 ……とにかく、私はしばらく体を休めることにした。 エターナルとの連戦は私にも厳しかったし、結果的に勝ったとはいえ、傷は多い。 ここでしばらく休もう。 ここは、なんだか、少し、落ち、着、く…………。 ────そう思いながら、ダークプリキュアは、しばしの眠りについた。 【1日目/昼前】 【C-8/森 えりかの埋葬地】 ※ゆりの死体はえりかの埋葬地に一緒に埋められました。 【ダークプリキュア@ハートキャッチプリキュア!】 [状態]:疲労(極大)、ダメージ(極大)、右腕に刺し傷、気絶中 [装備]:T2バードメモリ@仮面ライダーW [道具]:ゆりの支給品一式、プリキュアの種&ココロポット@ハートキャッチプリキュア!、ランダムアイテム0~2個(ゆり) [思考] 基本:キュアムーンライトの意思を継ぎ、ゲームに優勝して父や姉を蘇らせる。 0:今は休む。 1:もし他のプリキュアも蘇らせられるなら、ゆりのためにそれを願う。 2:つぼみ、いつきなども今後殺害するor死体を見つけた場合はゆりやえりかを葬った場所に埋める。 3:エターナルは今は泳がせておく。しばらくしたら殺す。 [備考] ※参戦時期は46話終了時です ※ゆりと克己の会話で、ゆりが殺し合いに乗っていることやNEVERの特性についてある程度知りました ※時間軸の違いや、自分とゆりの関係、サバーク博士の死などを知りました。ゆりは姉、サバークは父と認めています。 ※筋肉強化剤を服用しました。今後筋肉を出したり引っ込めたりできるかは不明です。 ※キュアムーンライトに変身することができました。衣装や装備、技は全く同じです。 ※エターナル・ブルーフレアに変身できましたが、今後またブルーフレアに変身できるとは限りません。 時系列順で読む Back 花咲く乙女(中編)Next ピーチと二号! 生まれる救世の光!!(前編) 投下順で読む Back 花咲く乙女(中編)Next ピーチと二号! 生まれる救世の光!!(前編) Back 花咲く乙女(中編) ダークプリキュア Next 果てしなき望み Back 花咲く乙女(中編) 大道克己 Next 解放(1) Back 花咲く乙女(中編) 月影ゆり GAME OVER
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毛皮のポンチョ 種類 ちから かしこさ みのまもり すばやさ 鎧 5 0 31 27 属性耐性 つよい 全てのブレス/氷/炎・灼熱属性の攻撃 よわい なし 特殊効果 全てのブレスに対する被ダメージ15%低下 補足 武闘家が装備すれば回避率も上がる武闘家オススメ装備その2。 ブレス限定かと思いきや、炎や灼熱や氷の攻撃に強くなる。 ほぼすべての大魔王はブレスを使うので迷ったらこれを選ぶといい。 どの職業でも問題無く装備できる。 真ラプソーン戦に使えるカード -- コバケン (2010-04-04 08 16 40) ラプソーンに限ってはかがやくいきの方が2回攻撃よりもダメージが痛いので、試しに武闘家2Pで真ラプソーン相手に使ってみたら快適でした。これに関してはトーガやボレロ、しのびよりも良い。ただ、あくまで環境に合ってる装備であってさすがに最強は言いすぎですが。 -- 名無しさん (2010-04-21 00 30 22) 弱点がない?高性能な装備品・・・なんだが使ってる人をほとんど見ない。何か穴があるんだろうか?まあ影は薄いけど・・ -- 名無しさん (2010-06-20 22 19 49) ↑ 他の装備のほうが全体的に魅力的なんじゃないかと。俺はいつもこれ使ってますけどね。 -- カケル (2010-06-20 22 43 03) ↑2穴なんてありませんよ。ただ呪文に警戒した方がいいかと。というか闇の衣とかみかわしとかしのびとかが出たからこれが影薄くなってもしかたない・・・ でもかなり強いんだがね。 -- バ虎 (2010-07-28 18 50 10) ↑魔法の盾で補強 -- 名無しさん (2010-07-28 20 44 09) アナウンサーのセリフ -- 1 (2011-08-04 10 36 53) へー初めて知ったよ。かなり強いんだな。 -- 永遠神剣 (2012-08-19 12 16 12) 名前 コメント ※ここは質問掲示板ではありません
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本当ですか!?ダークプリキュアの真実!! ◆gry038wOvE 仮面ライダーエターナルは、キュアブロッサム、響良牙、一条薫を見つめる。 どんな因果か知れないが、三人はそれぞれエターナルこと大道克己の興味をそそる姿をしていた。 まず、良牙は、一度交戦した相手である。人間にしては強い。あの妙な技は、超能力兵士──クオークスを彷彿とさせたが、能力の発動によってクオークスほど大きく体力を損ねた様子もなかった。おそらくは中国拳法の「気孔」のようなものだろう。 それから、(大道はその名前を知らないが)キュアブロッサムだ。その衣装は、憎むべきキュアムーンライトやダークプリキュアに酷似している。身長は彼女らに比べて小さく、また明るい色彩であった。 おそらくは、プリキュアであるが、その素養は半人前というところだろう。体躯にも大きな差がある。何より、ムーンライトやダークプリキュアほど、戦士らしい顔立ちにはなっていなかったのである。何かを背負うほど長く戦士をやってきた顔ではなかった。 もう一人の男もまた、コートを脱ぎ、びっちりとした黒いタイツスーツに身を包んでいる。そして、エターナルの目の前でヘルメットを装着し、髑髏をイメージさせる戦士となった。 はっきり言えば、彼が最も相手にならないだろう。……良牙のような特殊能力があるというのなら別だが、人間並みならば問題はない。 しかし、死神であるエターナルと対峙するとは、因縁めいたものも感じさせた。 一方、良牙はこんな事を考える。 (良、あんまりじゃねえか……こいつはアクマロなんかよりもよっぽど強えぞ) 強敵から逃げた結果、それを超える強敵と遭遇する羽目になってしまったのである。 同じバケモノでも、こいつは決定的に違う。規格違いなバケモノだ。 あらゆる攻撃を吸収するそのローブが災いして良牙の攻撃も効かず、攻撃もまた、良牙らの必殺に匹敵するほどの威力を持つ。 乱馬やムースやパンスト太郎…………それからシャンプーなどと協力して、やっと勝てるくらいの相手だろうか。 死者の名前も含めなければならないほど、勝利に現実味のない相手であるように思えた。 「おい、バンダナ」 「バンダナじゃねえ。響良牙だ」 「どっちでもいい。なあ、あの時と同じ技だけは使うなよ? 面白くねえからな」 あまりに簡潔なエターナルの要望が良牙に提示される。 あの時の技というと、獅子咆哮弾か──と良牙は思い出した。少し、心拍数が上がっている。エターナルは落ち着きすぎていた。良牙は、落ち着いたように見せながらも、敵がいつ襲ってくるかわからない緊張感に怯えていた。 獅子咆哮弾。確かにあの技は大した手ごたえを見せなかった。良牙も、その技を使う気はない。 まだまだ自分の技は多彩のはずだ、と思いながらも、自信は確かではなかった。 まずは試しに、良牙は自分のバンダナを外して、エターナルめがけて投げた。ただ投げたのではない。気を込めたバンダナは硬質化する。それ良牙が投げると、バンダナは高速で回転し、残像が生まれ、まるで円盤に変身したかのように、空中を飛ぶ。 更にその周囲にはかまいたちが発生し、すんでで避けたと思わせても、並みの人間なら傷口を作ってしまう。 次から次へと、良牙は額のバンダナをエターナルに飛ばした。 「お前、いくつバンダナまいてるんだ?」 それをいともあっさり、エターナルエッジで切り落とし続けたエターナルの感想はそれだけだった。 立っている位置は変わらない。エターナルエッジは刃こぼれをしない。エターナルには一撃も当らない。……この攻撃そのものは、何の意味もないものになってしまったのだろうか。 しかし、これは良牙としても、小手調べのつもりだったのだ。エターナルには先ほどの戦いから疲労がない。 ……それに 「ひとつ弾き損ねてるぜ?」 ガキーン。 と、まるで鉄と鉄がぶつかったような音が鳴ると、エターナルの左腕にバンダナが刺さる。 このフリスビー状に変質させたバンダナを、エターナルに当たらないように後方へと投げていたのだ。フリスビーのように投げれば、たといバンダナであっても手元に戻ってくる。 とはいえ、所詮はバンダナ。エターナルの左腕から、布きれがはらりと落ちた。先ほどの音を発した物体とは思えないほど柔らかい物体が、地面の小石を覆う。 攻撃的な意味はなかった……らしい。エターナルの左腕に傷をつけることもなかった。 一条やつぼみは目をぱちくりさせる。良牙の妙技には、さすがの二人も驚かざるを得ない。 一方、エターナルはやはり落ち着いていた。 「……このくらいで調子に乗るんじゃねえよ、なあプリキュア?」 今の攻撃は物ともせず、今度はキュアブロッサムに話しかけた。 ブロッサムは彼の口調の妙な威圧感に呑まれかけ、恐怖を感じる。 本当に対話ができる相手──なのか? 邪悪に染まりきった、人間味のない口調や佇まいに、ブロッサムは自信を失いかけた。 『エターナル』。その名前は、かつてプリキュア5に聞いたことがあったが、その組織に所属したブンビーという人物との和解は成功したらしい。 ……会話をしてみることには始まらない。少しでも彼が、闇から解放させる事があるのなら、それに賭けてみる。プリキュアの使命である。 「他のプリキュアを知ってるんですか?」 「キュアムーンライト、それからダークプリキュアなら見かけたぜ。丁度、もう一度プリキュアって奴に会いたいと思ってたところだ」 エターナルが、そこで一度区切った。 「……キュアムーンライト・月影ゆりにはもう会えないしな」 「どういう事、ですか?」 「月影ゆりはもう、この世にいないって事だ」 キュアブロッサムの背筋が凍る。 もうこの世にいない、それは死んだという事と直結する。 エターナルは恐ろしいほどに淡々としていて、とても死の事実にショックを感じているようには見えなかった。それとも、やはりそれは嘘だと言う事なのだろうか。ブロッサムはすぐに反論する。 「!? 嘘です!! ゆりさんは、簡単には死にません!!」 「いや、確かに死んだ。俺が地獄に送った」 今度は、遠回しではなく、直に死んだと言い切った。……それも、「自分が殺した」と、どこか誇らしげに言っていた。 ぐっと、ブロッサムは涙目になりそうなのをこらえる。それを、良牙と一条は唖然とした表情で見つめる。 しかし、ブロッサムは「これは嘘だ、惑わされるな」と心の中で唱えている。 だが、本当ならば────エターナルは本当の悪鬼だ。 ブロッサムは、まだ実感が沸かずに、エターナルの次の言葉を待つ。 「……そうだな。お前にも教えてやるよ、人間がいかにちっぽけで単純な存在か。死神を前にすれば誰も何もできねえ。そう、プリキュアだろうが何だろうが、人間ってのは簡単に死ぬんだ」 エターナルはセリフと同時に駆けだしていた。ブロッサムは、彼の言葉を待つだけではいけなかったのだ。攻撃か防御の準備をしなければならなかった。 エターナルローブが、ぼわっと音を立てて揺れる。その音が聞こえた後に、ようやくブロッサムは構えたが、既に死神の仮面は数歩前にあった。 それでも尚、死神の仮面が近づいてくる。ブロッサムは、顔の前で手を構え、反射的に目をつぶった。戦うには目を開けなければ……と思ったが、目は簡単に開いてはくれない。 勇気を振り絞って目を開いたとき、エターナルエッジの刃はブロッサムの目の前で止まっていた。 「今、俺があと一歩前に出れば、お前は眼球を抉り取られていたぜ。或いは、コイツは心臓や首につきたてられていた。そして、隣にいる男二人はそれを防げなかった──ハナっから仲間を守る気なんて無えんだろうな、こいつら二人は一歩も動いてねえ」 「「……!!」」 良牙と一条は、自分の足元を見る。足を動かした跡はない。知ってはいるが、心のどこかで、自分が気づかぬうちに彼女をかばおうとしたと思い込みたかったのだろうか。それで、自分が少しでもつぼみのために動いていた証拠を確認したかった。だが、位置は一切変わらない。 しかし、すぐに悟る。 自分は動けなかったのだ。つぼみを助けるというところまで頭が回らなかった。 それは、心の中で本当に優先された行動が、「助ける」ではなかったという証であった。助けようと思えば助けられたはずだった。エターナルが殺そうとしていれば、つぼみは目玉を抉られていたか、殺されていたはずだ。 そう思うと少し落ち込むが、二人は顔を引き締めてエターナルに向けてファイティングポーズをとる。 しかし、エターナルは無視だった。ブロッサムの目の前にナイフを突き立てたまま、ブロッサムに質問を始める。 「なあ、ピンクのプリキュア。お前はこのゲームに乗らないのか?」 「……乗りません」 エターナルは、そんなブロッサムを嘲るように鼻で笑ったが、すぐにもっと彼にとって面白みのある質問をすることにしたらしい。 「なら、キュアムーンライトがこのゲームに乗ってないと思うか?」 「絶対に、ありえません」 「残念。不正解だ」 エターナルは、その手元からエターナルエッジをぽろっと、落とした。ブロッサムの眼球を抉り取るという猟奇的な動作を中断したという事だ。ブロッサムは安堵すると同時に混乱した。 何故、こんな風にエッジを落としたのか。そして、不正解とはどういうことなのか。考える事が二つもあったために、体がしっかり構えるまでに少し時間がかかった。 エターナルはマスク越しにニヤリと笑う。 エターナルエッジが落ちた先にはエターナルの右足がある。彼は足首でエターナルエッジをキャッチしていたのである。 「ハァッ!!」 そして、その右足でブロッサムのわき腹を強く蹴る。 刃は別に、そちらに向けられていたわけではないから、ブロッサムのわき腹に刺傷ができるというわけではなかった。 だが、足を勢いよく上げたことで、エターナルエッジは空中を舞っていた。それは自分の目の前まで飛ぶように調整されていたものである。 エターナルが右腕を前に出すと、そこにエターナルエッジが落ちてくる。 「うわぁっ!!」 ブロッサムが背中から木にぶつかる。 人質扱いである彼女を放したと思った一条と良牙は、その隙にエターナルの両腕を掴むために飛び掛った。 だが、エターナルは近づいてきた良牙と一条の前に、順にエターナルエッジの切っ先を見せた。エターナルの懐まで走ろうとした足が止まる。少しでも隙を見せてしまえば、あっさり刺されてしまうのだ。 この距離でナイフというのは、少し難しいシチュエーションだった。 「おい、バンダナに髑髏。……お前らもだ。プリキュアは信用しない方がいい」 「……どういうことだ」 「キュアムーンライト、それにダークプリキュア……奴らは殺し合いに乗っていた。こいつもきっと同じだ。周りを騙して善人面してやがる。プリキュアは皆悪魔さ」 そんなエターナルを見て、ブロッサムが立ち上がった。 木に叩きつけられたブロッサムは、少し苦しそうだったが、声を出すことはできた。 「……嘘です。その人の言うことを、信じないでください!!」 「もちろん、信じるつもりはない! 私たちは大丈夫だ。下がっていなさい」 一条は、ブロッサムをそう言ってなだめた。 エターナルの方が信用できない存在なのは、これまでのやり取りで明らかだ。 第一、こうして襲撃してくる相手を易々と信じるはずもない。つぼみの方が信頼に値する。 「そうだな。もちろん俺も信じないほうがいい。そうだな……プリキュアが悪魔なら、俺は死神だ。当然、貴様ら全員を今すぐ地獄に送ってやるつもりでいる」 「なら、何故御託をならべている……!」 「あっさり殺してどうする? 死ぬ前に教えてやることが山積みだ。信じたくない事実を知る苦しみ……ってのもあるだろう」 エターナルの邪悪な考えは、キュアブロッサムを見た瞬間に浮かんだ。 つくづくプリキュアと縁がある身だが、今回はせっかくだから、プリキュアであるブロッサムを利用して、少し絶望させてやろうと思っていたのである。 自ら手を下すのも一向だが、殺し合いを見るのもまた一向。 ゆえに、変に固まって協力して殺し合いを打破しようとする存在は煩わしかった。 信頼感を築きつつあるチームは、自分が片っ端から潰してやろう。そんな考えを生むに至る、エターナルの略歴だ。そこまで算段を重ねているわけではなく、少し面白そうだからやってみる程度であった。 エターナルはまた、ここにいる誰かを追い詰めるために口を開いた。 「……そうだ、キュアムーンライトは面白い奴だったな。ゲームに乗った理由は、父親と妹の為だそうだぜ」 「妹……?」 ブロッサムは、頭に疑問符を浮かべる。不謹慎だが、表情は少し明るくなった。惚けた表情になっているだけだが、先ほどのように変な迷いがあるわけではない。ただ、少しエターナルの言うことの確定性が薄れたから、気が軽くなっただけだった。 そう、月影ゆりの妹など、花咲つぼみは知らないのだ。 確かに、ゆりは父親が行方不明になっていたが、妹のことなどひと言も言っていなかった。第一、つぼみに妹ができると知った時点で、少しはその事に触れても良いのではないだろうか。 それが、ゆりの親友であるももかの妹────すなわち、このゲームで命を奪われたえりかのことを、聞き違いか何かでエターナルが誤解したならば辻褄も合うが、ゆりがえりかのために他を殺そうとするなどありえない。 肉親ならまだ理解できるが、ゆりは周囲にそこまで強い依存を持つタイプではない。ももかやえりかなど、ほぼ無関係な人間のために殺し合いに乗るだろうか? 答えはノーだろう。 「ゆりさんに妹はいません!」 なので、言葉通りに受け入れる。 ゆりの妹。そんなものはいない。 つまり、エターナルの発言は全てが信用に足らない戯言なのだ。 しかし── 「知らねえのか? ダークプリキュアは、あいつの妹らしいぜ」 これまた意外なひと言が、エターナルの口からこぼれた。 ダークプリキュアというと、何度となくプリキュアと戦ったあの黒い戦士のことだろう。 彼女はゆりに執着していた。しかし、仮に妹だとしても、ゆりはその正体など知らなかったはずだ。いつか、ゆりはダークプリキュアがゆりに執着する理由をわざわざ訊いていたくらいだし、ダークプリキュアの正体については一切知らない。 「え────?ダークプリキュアが、ゆりさんの妹……? 何を言ってるんですか? ダークプリキュアは、砂漠の使徒……私たちプリキュアの敵なんですよ!?」 「ハッ。随分な言い様だな。だが、事実だ。テメーらが敵だとか砂漠の使徒だとか呼んで、人間扱いもされてねえダークプリキュアが、月影ゆりの妹であることも──」 チクリと刺さる、嫌味のある言い方だったが、ブロッサムは真面目な顔で彼の言葉を聞いた。 「そして、そいつらが互いのためにゲームに乗ったことも」 「……急にそんなこと言われても、私は信用できません!」 「飲み込みの悪いガキだな。じゃあ、もう一つとっておきの事実を教えてやる」 良牙がピクッと動いて、エターナルを襲おうとしたが、エターナルは即座に反応してそちらにエターナルエッジを向けた。良牙は動くのをやめた。 いつまでも、彼にしゃべらせておくのはマズいと感じたのだろう。 「キュアムーンライトは、俺が会ったとき既に誰かを殺していた。そして、その誰かってのはほぼ間違いなく、仲間のプリキュアだ」 そう、エターナルはある事実に気づいていた。ゆりのデイパックは一つ多かったのである。 そのデイパックには、ゆり自身の変身道具のほかにも、もう一つ酷似した道具が入っていた。 それらの事実から、大道克己は、「これは仲間から奪ったものではないか」と推察したのだ。 まあ、実際間違っていたとしても、それは結局、ブロッサムの心を砕くには効果的な一言になる。エターナルにしてみれば、説得力が1パーセントでもあれば十分で、それが事実である必要はない。 「嘘です!!」 「あいつに会わなくてよかったなぁプリキュア。会ってたらお前、仲間に殺されてたぜ?」 「そんなの、出鱈目です!!」 エターナルは、左右の男性二名を殴り、蹴ると、後方に歩いていく。視線すら彼らに合わせず、ただ右足左腕の届く距離にいたから、攻撃をしただけだった。まるで呼吸でもするかのような自然な動作に、その場にいた誰もが唖然とした。 良牙と一条は、地面に倒れてエターナルを睨むが、エターナルはそんな憎悪の視線など物ともせずに、後方のデイパックを一つ掴んだ。 そして、それをブロッサムの手の中に投げる。ブロッサムは、地面の二人に目を向けながらも、彼らが頷いたのを見て、手の中のデイパックのジッパーに手をかけた。 「見てみろ。言っておくが、そいつは俺が手に入れたものじゃねえ。俺が会ったときにゆりが持っていたものだ」 ブロッサムが恐る恐るデイパックを開けて見ると、そこに入っていたのは、ココロパフュームである。 ブロッサムは、すぐに自分のココロパフュームを確認するが、それは確かに腰にあった。ずっとそこにあったのは分かっている。 シャイニーパフュームの形状でもない。ココロポットでもない。 では、マリンの──── 「これを、どこで!?」 「だから、キュアムーンライトが持っていた物だ。信じろよ? 俺は嘘は言ってない。それから、もうひとつ」 エターナルの左手には、月影ゆりの所持品である破邪の剣という武器が握られていた。 破邪の剣はかなり綺麗に輝いていたが、よく見てみると、柄には薄っすらと血の痕があった。 エターナルは、その部分を見せつけるように刃の部分を隠して破邪の剣を握ったため、つぼみは、刃にまで血がついているものと誤解する。 「おそらく放送の前後あたりだ────お前の仲間のプリキュアは、お前の仲間によって殺された。放送で心当たりのある名前はなかったか?」 来海えりか。 ブロッサムは、先ほどから気になっていたその名前を、サラマンダー男爵の声で脳内再生した。 放送の前後──。時間ははっきりとはわからないが、えりかは確かに死亡したと言われていた。 ……いや、エターナルが奪った可能性もある。しかしもしかすると……。 そういえば、出会ったばかりのゆりは誰にでも厳しくて……いや、しかしそれは優しさや自分への反省から来るもののはずで……。 「こいつの言う事を聞いちゃいけない!」 そう叫んだ一条の眼前の地面に、破邪の剣が突き刺さった。エターナルが投げたものだった。エターナルは、一条の方を見もせずに、それを投げていた。 どこに当てようとしたのか想像して、彼は黙ってしまう。威嚇で最初から地面に当てるつもりだったかもしれないし、一条の体に刺そうとした可能性もある。 「……なあ、プリキュア。それでもムーンライトを……仲間を信じられるか? 『キュアムーンライトもダークプリキュアも、殺し合いに乗った』。それだけは事実だ。まあ、殺されたプリキュアも殺し合いに乗ってたかもしれねえが、それは俺の知るところじゃない」 「嘘です、嘘です、嘘です!! そんなこと、絶対にありません!!」 「じゃあ、このゲームで人を殺した人間のことを一人ずつ思い出してみろよ。本当に、俺みたいな奴ばっかりだったか? 善人ヅラしておきながら誰かを殺したヤツに、お前は一度も会わなかったのか?」 言われた通り、反射的に思い出してしまうのがブロッサムの悪い癖だった。相手の言葉を真面目に聞きすぎるのだろうか? 一文字隼人。 美樹さやか。 つぼみが思い出したのは、そんな優しいはずの人たちだった────。 溝呂木眞也のような者も確かにいたが、信用していた人が人を殺した……そんな悪しき思い出ばかりが頭を巡る。 兄のためにゲームに乗ったティアナ・ランスターのような者もいる。 そう、たとえ優しい人だって、このゲームのうえではどうなるかわからないのだ。 「普段は人が殺し合うことなんて滅多にない。だが、この場では違う。誰もが自分が生き残るため、或いは優勝者が得られる『賞品』ってやつのために殺し合ってんだろ? ……隣にいるヤツだって、すぐに裏切るに決まってるだろ。誰もが善者のフリをしながら、仲間を殺すタイミングを狙ってる。どうすりゃいいかは簡単だ」 「クッ……」 「殺される前に殺せ! そいつがこの場で一番利口な生き方だ! でないと、いつ寝首をかかれるかもわからないしな!」 エターナルは、年頃の少女の不安定な心を弄ぶ。 「惑わされるな!! 私はたとえ、何度裏切られても誰かの笑顔のために戦う男を知ってるぞ!!」 その時、一条は、立ち上がる。 善人ヅラ──そんな言葉を聞いたときに、ふと五代雄介のことを思い出したのである。彼のように、絶対に殺し合いに乗らないと信じられる存在が、一条の近くにはいた。冴島鋼牙や響良牙もまた、彼の信頼に値する相手であった。 ゆえに、目の前に突き刺された破邪の剣の事など忘れて、一条薫は立っていた。 エターナルは、今回止めなかった。立ち上がらせることが都合良いとさえ感じたのだろう。 「……どうだ? プリキュア。こいつが本当に信用できるか? こいつはさっき、お前を助けようとしなかったんだ。……そうだ、三人で殺し合ってみろ! 生き残った一人だけは、俺も見逃してやる。それができないなら皆殺しだ!」 「そうはさせないっ!!」 一条は、エターナルに向けて駆けていた。 ライダースーツの力は、エターナルにはおそらく敵わない。だが、エターナルの作戦が信頼感を利用したものだったため、今は、この男に立ち向かうことで信頼を得たい気持ちだった。 そして、エターナルを許せないという怒りも確かにそこにあった。 「私はお前と戦う。五代の魂を継ぎ、お前たちにような悪魔を消し去るために──」 「やめてください、一条さん!」 と、一条を止めようとしたのは意外と言うべきか、キュアブロッサム──花咲つぼみだった。 結果的に一条は止まらなかったが、その間もブロッサムが声をかけ続ける。 「五代さんの命を奪ったのは、さやかなんです……五代さんも、信じていた人によって、命を奪われた……」 「なら、私たちで殺し合えというのか!!」 「そうは言ってません!! でも、私はどうすればいいか……」 五代の死には、間違いなくつぼみの責任も関わってくる。 五代を刺したのはさやかだ。 しかし、さやかが五代を刺すとき、つぼみはその行動を止めるだけの力を持っていた。そして、止められる場所にいた。 それだけならいい。つぼみはさやかと一緒になって、「まどかを脅かす存在」を倒そうとしていたのだ。 エターナルの言葉に反論できない。自分だって、人殺しに加担してしまったかもしれない。 また、つぼみだってさやかに殺される可能性はあったと思う。彼女の剣は何度もつぼみの体を掠ったのだから。 あの時の剣が刺されば、つぼみは血を流し、痛みに苦しみ、傷を残した。死んでいた可能性だってかなり高い。 他人を信じた結果、五代のように死んでしまう。……やはりそれは、怖かった。 「……フンッ!」 エターナルは、一条ライダーの顔面を殴った。 ライダーマスクが砕け、中から一条薫の顔が現われる。 「クッ…………それでも、私は五代の行動が無駄だとは思わない。五代が信じた未来を、こんな奴らに奪わせたくはない!!」 割れたマスクの破片が、彼の顔を少し切っていた。 おそらく、直で喰らっていたら確実に意識はなかっただろう。マスクを付けていたことは無駄ではなかったようだ。 その血の滴る顔で、一条はまっすぐにエターナルを睨んでいた。目の近くを切ってはいたが、目を瞑ることはしていない。 「刑事は疑うのが仕事だ……しかし、私は五代のような男を見かければ、私は職務を放棄しよう。疑い合った結果、笑顔がなくなるというのなら……私は誰かを信じ続ける」 「綺麗事だな! 」 エターナルは嘲った。 初めはそのまま一条に視線を送っていたが、やがて別の相手の方を見た。 地面に伏す良牙だ。とにかく、あらゆる人間に疑心暗鬼を振りまくのが今の彼の目的なのだろうか。 「バンダナ。お前はどう思う?」 「俺か……?」 「そうだ、お前だ」 良牙は、軽々と立ち上がった。 エターナルが襲い掛かる様子がない以上、このまま伏せている理由はない。 体の痛みも引いていたし、エターナルに立ち向かう覚悟も十分にできていた。 「俺は、お前の言っている事なんてほとんど聞いてない。人間がどうの、心がどうの……そんなのは俺には重過ぎる」 良牙の生活は、人間の醜さや裏切りとは無縁だ。 そんなテーマは、良牙には臭いやり取りでしかない。 学校にもろくに行っていないのに、そんな論争をさせられるとは思わなかったのだろう。 別に、人間の心などに大きな期待をしながら生きてるなどという事は無いので、エターナルの言葉に深く絶望するという事も無い。 それでも、自分の回答をごく簡単に述べる。 「ただ、あんたの事は気に入らねえ」 以前の戦いの事もある。先ほどから殴られたり、ナイフを投げられたりと、腹の立つ行動ばかりだ。 平然と人を殺そうとする。つぼみの知り合いを殺したっていうのなら、それは、本当に許しがたい話だった。 そのうえ、長々と演説までしてくる。面倒な事この上ない相手だ。 「……だいたい長々と議論してどうすんだ。俺は今、テメエをブッ潰す事以外には興味がねえんだ」 「そうか」 エターナルは、良牙のこの反応をどうも思っていないかのように、呟いた。 だが、内心では少しは、戦いこそ本当に面白いものと思っていたのだろう。仮面の下で笑っていた。 殺されるか、殺すか──そういう自分の「生」を実感できる場面こそ、エターナルには向いているのだろう。 エターナルエッジを体の前で構える。隙の無い、傭兵らしい構えだった。 そのまま、エターナルは走りこむ。 良牙はエターナルエッジが顔の前に来る直前に、伸びたエターナルの右腕を掴むと、彼の腕の上で側転する。 地面とは違い、いつ力が抜けるかもわからない相手の腕の上で、良牙はくるりと一周回って、エターナルの背後に立った。 しかし、エターナルの反応も早い。 即座に振り向くと、再びそちらにエッジを向けた。 顔のあたりを凪ぐと、良牙は屈む。腹のあたりを凪ぐと、良牙は跳ぶ。 そして、突いてくる一撃は、カンフーのような構えをして、両手で抑え込んだ。 動きが無くなった良牙に、エターナルは少しだけ話しかける。 「お前、NEVERになったら面白そうだな。……あいつらよりも強くなれるかもしれねえ」 「俺はバターになる気はない!」 「NEVERだ、NEVER」 エターナルが余った左腕を使って、良牙の顔面を殴ろうとする。 その拳を、良牙は両足で抑え込む。足が着かず、少しばかり辛い体制になったが、仕方が無い。避ける手段が足しかないのだ。 両手を放てば、避ける間もなくエターナルエッジが顔の前に突き刺さる。 「ぐおおおおっ」 良牙は空中で勢いをかけて、エターナルの腕ごと、くるりと回転させた。 エターナルの両手が、彼自身の体の後ろへと回転する。 「今だ!」 エターナルの体の前が無防備になったところで、一条がスタンガン付きのナックルで強く殴った。これまでチャンスのなかったところへ、強い一撃が加わる。 両手が塞がってエターナルローブで防ぐこともできず、その衝撃は克己の体にも伝った。 「ぐっ……」 と、良牙はその瞬間に己の両手両足を離した。 エターナルが突きどころではなくなったのだから、離しても何の問題もない。 そして、見事に着地すると、今度はブロッサムに言葉をかけた。 「つぼみ!」 エターナルを注意しているために、声をかけるだけで目線も合わせない。 しかし、それはブロッサムが良牙の方を振り向かせるには十分な一言。 彼女は、良牙の方を見ながら口を開いている。 「なに悩んでんだよ、俺たちは戦うしかねえだろ!?」 「でも……」 「俺に言わせてみれば、仲間が裏切るとか裏切らないとかは、後で考えればいい。コイツは放っておいたらいけない相手だろ……!」 エターナルが、良牙の方を向いた。 再び一条はエターナルを殴ろうとしたが、エターナルはそんな一条を、振り向きもせずに一蹴する。一条は蹴られた腹を抑えながら後方に引きずられるように下がった。 そして、エターナルは、良牙の方に向かってエターナルエッジを向けた。 「プリキュア、二つに一つだ。全員俺に殺されるか、もしくは、他の二人を殺してお前だけ生き残るか」 「ッ……! それは、あなたの決める事じゃありません!」 ブロッサムは、震えながらもそう答えた。 神にでもなったかのような、エターナルの物言いが気に喰わなかったのだろう。 エターナルの言葉には心を折られかけているが、それでもエターナルの「殺しあえ」という言葉だけは受容できないし、死ぬ気もなかった。 「そう思うんなら、少しは俺に味方してくれ!」 エターナルエッジは、依然良牙の方を向いており、それがいつ良牙に向かってくるかはわからないような状態である。良牙は基本的に回避をしていたが、少しでも意表を突かれれば即死だ。 良牙は別に、これまで確実に実力だけでエターナルの攻撃を回避できたわけではない。ひとえに、運の力もかかわっている。 つぼみに味方らしくしてほしい、というのは良牙の切実な願いであった。 「……はいっ!」 「……」 しかし、それでもキュアブロッサムの返事がやや弱弱しいことが変わらないと気づいた良牙は、ため息を吐く時のような気持ちになる。 やはり、戦力として味方に引き入れるには絶望的かもしれない。いや、むしろこのままでは足手まといだ。 良牙は少し表情を険しくした。 「だー! やっぱりだめだっ!」 ちゃんと返事をしたのに、良牙が突然怒り出したことに対して、つぼみは困惑した。 何に怒っているのかもわからない。というか、そもそもこれは怒っているのだろうか。 急な出来事で、彼女は戦おうと走りかけていた足を止める。 「……つぼみ。やっぱり手を貸してくれなくてもいい! もし、いま答えがわからねえっていうなら、ここは俺たちに任せて、答えを探しに行け!」 「え?」 「仲間のプリキュアを探しに行って来りゃあいい。殺し合いに乗ってるか乗ってないかなんて、だいたいは見りゃわかるだろ」 いい加減な答えだ。見てわかるのなら苦労はしない。 ただ、つぼみくらいの女の子がもし、人を一人殺したというのなら、少しは冷静さを欠くだろうし、ある意味様子を見ればわかるかもしれないとは思っていた(実際のゆりはつぼみより何歳か上だが)。 足手まといを味方につけて戦いをするくらいならば、いっそ逃がしてそちらの用事を優先させてしまった方がいいと考えたのである。 「……そうだな。私たちの事はいい。仲間が信じられないのなら、信じられる仲間に会いに行ってみればいいんだ」 一条もまた、同じ事を言った。 彼女を一人にするのはためらわれるが、それでもエターナルなどと交戦するよかマシだと思ったのである。 「……だけど、私は戦うつもりです!」 「悪いがつぼみ……今のままじゃ足手まといにしかならない。今は戦うよりも、万全に戦うための準備をするんだ!」 良牙の言葉は、今まで戦いだけに生きてきたゆえの言葉だった。 悲しみや不幸を力に変えたり、己の万全を知ったうえで戦うのが兵法である。 戦えない状態で戦う──そんな意地を使ってしまう時もあるが、客観的に見たつぼみは、まさにそれだった。 自分の時は止められないが、他人の時はこうして止められる。 「……そうはさせねえぜ」 エターナルは、エターナルエッジの刃先をブロッサムの方へと向け変えた。 はっとして、ブロッサムは後方へ下がる。 だが、エターナルがブロッサムを追っていく。 後ろには、それに対応すべく、エターナルを追う良牙と一条の姿があった。 二人は回りこむ形で、ブロッサムとエターナルの間に立とうと走る。一条が先頭であるが、すぐに良牙がそれを追い越した。 「……おらっ!!」 ブロッサムが通り過ぎた機を見て、良牙は大木を殴り倒す。 みしっ、という音とともに木が折れて、エターナルの行く道を塞いだ。完全に地面に落ちた瞬間の音は筆舌に尽くしがたい。 「おい、つぼみ!」 良牙は、舞い散る砂塵の向こうにいるはずの少女の名前を呼んだ。 「一条刑事が言ったとおりだ、仲間が信じられなくて戦えないなら、信じられるようになってから戦えばいいだろ!」 「……」 「会って確認して来い、そいつが死んだって事も、殺し合いに乗ったって事もどうせ嘘なんだ。実際に見てみりゃ、自分はこんな馬鹿な事で悩んでたのか……って笑えてくるに決まってる!」 良牙の声量を考えれば、その言葉はエターナルにも聞こえただろう。 だが、とにかくつぼみに聞こえればそれでいい。 今、つぼみがすべき事は、戦う事よりも、確かめる事なのだと良牙と一条は思っていたのである。 「お二人とも、すみません!」 もくもくと視界を曇らせる土煙で何も見えないが、そこからつぼみの声がした。 つぼみの選んだ判断が、その中から聞える。 「私、ゆりさんたちを探してみます。ゆりさんを信じるために!」 ────つぼみが選んだのは、エターナルを倒すのでなく、ゆりを信じるという決断だった。 花咲つぼみ・キュアブロッサムは森を駆けて行く。 ブロッサムがどちらに向かったかわからないのは残念だが、一応街に向かう事は事前に約束しているので、はぐれる事には問題はない。 「……よし、行ったな」 「ああ」 一条と良牙は、砂埃から来るであろう刺客を待った。 そこから来るのタイミングがわからないので、少し息を呑む。 「……まあいい。“響良牙”、お前はアタリだ」 エターナル──大道克己の声。 「殺し甲斐がある」 砂塵が晴れたそこには、キュアブロッサムの姿などなかった。 白き死神、仮面ライダーエターナルが悠然と立っていた。 ★ ★ ★ ★ ★ 「ダークプリキュア……」 キュアブロッサムは、そうして走った先で、街に向かおうとしていたダークプリキュアと偶然会う事になった。黒い翼、黒に染まった容姿は間違えようもない。 ダークプリキュアにしてみれば、花咲つぼみ、来海えりか、明堂院いつき、月影ゆり──元の世界の知り合い全員と会う結果になったというのだから、この会場も狭いものだ。 それも、その全員が森エリアで出会っている。……まあ、大半が森と山に覆われているのだから、当然ともいえるだろう。 「……キュアブロッサムか」 キュアブロッサムはぐっと構え、一撃を待った。 しかし、まだダークプリキュアが何かしらの動きを見せる様子はなかった。 ただ、彼女は少し残念そうに、そして気の毒そうに呟く。 「不意打ちで死ねば、恐れることも苦しむこともせず逝けたというのに」 そんな言葉は、ブロッサムの耳には入らない。 それでも、ダークプリキュアの様子の異変は、ブロッサムにもわかったらしい。 先ほどの喧騒が嘘のように、静かで落ち着いた邂逅であった。 ブロッサムが彼女の姿を見て思い出すのは、彼女がゆりの妹だというエターナルの言葉。 それが嘘ならば、まずエターナルの言葉を信用する必要性はかなり薄くなる。 そのまま、言葉の全てが嘘である可能性を追いたかった。 「ダークプリキュア、あなたが……」 訊いてみようとするが、少し怖かった。 ダークプリキュアの立ち振る舞いは、あまりにも静かで繊細さを感じさせる。簡単に折れそうなくらい華奢な体に見える。 今まで荒々しい戦いを繰り広げてきた相手とは、少し違う。 ダークプリキュアは、普通の少女のようでありながら、普通の少女ではなさそうだ。 「……あなたが、ゆりさんに執着する理由を教えてください!」 「……」 ダークプリキュアは、押し黙る。 キュアブロッサムもまた、その空気の悪さに何も言えなくなった。 「……それを伝える必要はない」 「……なら、こう質問します。あなたとゆりさんが、姉妹であるというのは本当ですか?」 「それも、答える必要はない」 だが、それが肯定という意味なのは、ブロッサムにもわかった。 そう、こんな事を言われたのに、ダークプリキュアはその質問を冷静に受け止めすぎている。本来なら、鼻で笑ったり、怒ったりするかもしれない。……本来、ブロッサムが聞きたい返答はそれだった。 しかし、残念ながら、事実はブロッサムの信じたい事実ではなく、エターナルの方だったらしい。 はっきりと肯定されたわけでもなく、根拠となるものを一切受け取っていないために彼女の心の靄が深くなるばかりで、吹っ切ることもし難かった。 ぐっと、ブロッサムは拳を握る。どう反応すればいいのか、しばし悩んだ。 今度はダークプリキュアの方が口を開く。 「……貴様の質問に答える気はないが、一つだけ用がある」 「何ですか?」 「貴様に渡しておくものがある」 ダークプリキュアは、ブロッサムに向けて何かを投げつけた。 ブロッサムがそれを胸と腕で受け止めて見てみると、それはココロポットであった。 鋭利な武器が飛んでくるのではないかと構えたが、そんなものよりずっと深くブロッサムの心を抉った。 「ゆりのものだ」 「どうして、これを……?」 ゆりの遺品であるから、プリキュアに受け取ってもらおうとしたのが一番の理由だろう。 このまま、ダークプリキュアの手でさらに穢れ続けるよりも、ブロッサムに持ってもらっていた方が良いと考えたに違いない。 しかし、ブロッサムにはそんな意図がつかめるはずもない。 「キュアブロッサム。今から私と勝負をしろ」 そしてダークプリキュアは、ただ返答を拒否する。 その哀愁漂う瞳だけが、ブロッサムに回答していた。 ★ ★ ★ ★ ★ 一方、一条や良牙もその間中戦っていた。 何度か責めては、すぐに退くような戦法だが、それはなかなかに難しい。 傷を負わないのは、エターナルが敵の攻撃を楽しみ続けたからだとしか言いようがない。 積極的に攻撃せずに、敵が怯えながら地道な攻撃をするのを楽しんでいるようだった。 「おりゃあっ!」 その掛け声は、一条薫という男らしくはない。 どこかで聞いたことがあると感じるのは、おそらくそれが五代雄介とまったく同じ掛け声だったからだろう。 強力スタンガンを仕込んだ黒いブーツによるライダーキック。良牙の肩を借りてジャンプしてからの、甲高い声と一撃だった。 「はぁっ!」 エターナルローブを使うまでもない。 一条の装備がメモリにも劣る低い技術の産物であるのは明白だったから、エターナルの胸に当っても何の問題もないのである。ローブをしているのと同じだ。 エターナルの胸で電撃が光る。 エターナルはその左足を掴むと、左方に投げ飛ばした。 「ぐぁっ!」 一条の体が激しい勢いで地面に激突して何度かバウンドする。 土埃が黒いスーツを汚す。受け身もうまく取れず、一条の体にはすぐには立ち上がれないほどの衝撃が残った。 「爆砕点穴!」 更に、その次に良牙の人差し指がエターナルの胸に突き出される。 特殊な技であるがゆえ、もしこれがベルトを狙ったものならば、ロストドライバーとメモリの破壊につながったかもしれないが、良牙が狙ったのは一条と同じく胸。 残念だが、エターナルの装甲は彼の技で簡単に破壊することはできないものだった。 「ふつう、生身でこの距離に来るか──」 エターナルとほぼ零距離に来てしまった良牙の胸は、次の瞬間、エターナルエッジによって切り裂かれた。 咄嗟に体を逸らしたため、そんなに深くは抉られてはいない。しかし、衣服がめくれて血も出た。 強靭な筋肉を持っていたゆえか、その傷を痛いと感じることはなかった。 例の爆砕点穴の修行によって、彼の体はとっくの昔に致命傷を笑えるほどに頑丈になっていたのだ。 「ここまでタフとは面白いな……」 「それだけが取り柄でね」 更に、良牙は前に出る。 エッジの攻撃の威力がわかったことで、前に出やすくなったのだろうか。 彼の体には、大したダメージではなかったから、恐れる必要がなかったのだ。 「はぁっ!」 良牙はエッジを持った右手を掴むと、足を高く上げてエターナルの顔や胸、腹から足を何度も何度も蹴りつけた。 あれだけ筋肉が硬いというのに、長い足はエターナルの顔まで上がる。 中国拳法の使い手である彼だからこそできる特殊技能であった。 「調子に乗るなよ」 エターナルは、エッジを持った右手を自分の側に引き寄せる。 それによって、良牙もまた引き寄せられた。その場を離れまいとした良牙を引き上げるのだから、ものすごい力である。 良牙の腹に、今度は一撃だけエターナルの蹴りが叩き込まれる。 「がはっ……!」 良牙は急に息苦しくなり、両手でのどを抑えた。急所──おそらく鳩尾にキックを受けたのだ。 そう、たった一撃でありながら、ライダーと人間にはそれなりの差があった。 少なくとも、良牙の注意を逸らし、良牙の手を離させる程度の差は。 エターナルが、良牙に背を向けて歩き出した。 なぜ優勢になったというのに、背中を見せて歩き出したのか、良牙にはわからなかった。 しかし、その理由はごく単純──── 「そんなお前に最高の死に様を用意してやる」 エターナルはエターナルエッジにメモリを挿し込み、マキシマムドライブを起動する。 月影ゆりを殺害した技・「エターナルレクイエム」である。 ──Eternal maximum drive── 本来、メモリを停止させる効果が何よりの意味を持つのだが、この場では無意味だ。 ならば、この技の持つ意味はたったひとつ。 純粋に相手を殺害する、まさしく必殺技としての鎮魂歌。 エターナルが助走をつけると、良牙は身構えた。エターナルが離れたのは、高い威力を引き出すための助走のためだったのだ。 「さあ、地獄を楽しみな!」 しかし、走りながらそう呟いたエターナルは、真横からの一撃に倒れることになる。 エターナルも、どうやら何が起こったのかわからない。良牙さえも、その姿に唖然としただろう。 油断したとはいえ仮面ライダーをたった一回のタックルで突き飛ばすだけの力がある者──つまり、一条ではないとエターナルは脳で判断した。 それに、エターナルが倒れる瞬間に見たのは、謎の赤い影だった。 黒色もあったが、一条ライダーの外形とは少し異なった、それは──── ★ ★ ★ ★ ★ 「ダークタクト!」 「ブロッサムタクト!」 二つのタクトが、森を駆けながら争い合う二人の手で交錯する。 タクトとタクトがぶつかり合う。 何故、この二人の戦士が戦うことになってしまったのか。プリキュアとダークプリキュアが戦うのは必然であるはずなのだが、ここに至る経緯を考えればそう思わずにはいられなかった。 当事者であるキュアブロッサムも、少なくとも、この瞬間だけはそう思っていた。 ダークプリキュアの行動に幾つか疑問があることが、ブロッサムを悩ませる原因だった。 「ダークプリキュア、あなたはどうして……そこまでして私たちと戦うんですか!?」 ダークプリキュアの方が優勢に見える戦いだった。 ダークプリキュアは攻撃に、ブロッサムは防御に回っているようにさえ見える。 少しでも気を抜けば、ブロッサムがタクトの一撃を受けるだろう。 「答えを知る必要はない!」 ダークプリキュアが縦に振り下したダークタクトは、ブロッサムが真横に構えたブロッサムタクトに防がれる。 その隙に、ダークプリキュアの腹にブロッサムの足が叩き込まれた。 ダークプリキュアは、その一撃によって、初めて彼女や青いプリキュアと戦った時の事を思い出した。あの時より、随分と一撃の重みが違う。成長の証だろうか? しかし、それはダークプリキュアの動きを止めるにふさわしくはなかった。 「はぁっ!!」 ダークプリキュアはタクトを握ったまま、真正面に拳を突き出す。 顔を狙った攻撃だったが、それはブロッサムに避けられる。 「答えを知る必要なら、あります!!」 今度は、その小さな体から、ダークプリキュアの鳩尾に肘が叩き込まれた。 避けた勢いで、そのまま低い体勢からの肘打ちを決めたのである。 仮にも急所である鳩尾をつかれると、さすがにダークプリキュアも息が止まるような感覚に陥った。 「ぐぁっ!」 「あなたが本当にゆりさんの妹なら、私の大切な人の家族なんです! 誰かの悩みを聞いて、その心を救う……そして、こころの大樹を……人々のこころの花を守ってあげることが私たちの使命だから!!」 ゆりの妹。その言葉を、ブロッサムは額面通り捉えるしかなかった。 ゆえに、ダークプリキュアは一人の人間として扱っている。心があるというのなら、その心を救うべき使命が、彼女にはあるのだ。 そして、それが友人の肉親であるというのなら、特にその使命は重要なものになってくる。 「……それに、私はすべての答えを知ってから、本当の戦いに臨むんです。だから、あなたから返事を聞かないといけない」 「くっ……なる、ほど。私を前座扱いか。……面白い」 鳩尾を抑えて、呼吸を整えながらダークプリキュアが言う。 表情は苦しげだが、ブロッサムをにらみつけている。 だが、どうやら何かたくらみがあるらしく、ダークプリキュアの方も口を開いた。 「キュアブロッサム、仮面ライダーエターナルと会ったな?」 「仮面ライダーエターナル!? 知っているんですか!?」 「やはりな……。私とムーンライトの関係を言って回るのは奴くらいしかいまい」 エターナルと、何度か月影ゆりとの関係について話した覚えがある。 キュアブロッサムがその話題に踏み込んでくるのは、エターナルを通じて知った可能性が高いと、ダークプリキュアはにらんでいた。 一方、ブロッサムとしては、エターナルが仮面ライダーの二つ名を持っていることに唖然とする。もしかすれば、広間で聞いた仮面ライダー1号、2号────本郷猛と一文字隼人の二つ名を拝借しただけかもしれないが。 もし、あれがプリキュアだったらキュアエターナルとでも名乗ったのだろうか? 滑稽な響きに聞こえるが、実際そんなことをされたらプリキュアであるブロサッムは決して許さないだろう。……などと考えてみたが、目の前にいるのは実際にそれをやってのけた相手だった。 「……やっぱり、あなたはゆりさんの妹なんですか?」 「やめろ。あの女を姉と思ったことは一度もない」 「え?」 「奴が光なら私は影。そういう風に生まれてきた」 ダークプリキュアの、かつての本心を吐露する。 しかしそれは、今の本心ではない。 今になってみればまったくの嘘でしかない言葉でありながら、事情を知らないプリキュアには真実以上の説得力を持つであろう言葉だった。 だから、ダークプリキュアはこうしてプリキュアを前に語る。 「ムーンライトはエターナルに殺されたな。私の手で殺すことができなくなったのは残念だが、邪魔者が消えたという意味ではむしろ我々にとって好都合だ……」 「……!!」 「お前の仲間──キュアマリンと言ったな」 既に怒りつつあるブロッサムの表情。 ダークプリキュアがキュアマリンの名前を出すと、彼女は大きく目を見開いた。 怒りと驚きに、ブロッサムは女の子らしからぬ表情になる。 「あれは私が殺した」 ブロッサムは、反射的にその拳をダークプリキュアの腹に叩き込もうとしたが、ダークプリキュアの右手がそれを押さえつけていた。 そう何度も同じ場所に攻撃を受けたりはしない。 ダークプリキュアの言動は、やはり実際の行動とは違う──まったくの嘘ばかりであった。 実際にキュアマリンを殺害したのはキュアムーンライトだったし、キュアムーンライトの死を彼女は悲しんでいた。 しかし、それでも彼女が嘘をついた理由はごく単純。 キュアムーンライトがゲームに乗ったという事実について、キュアブロッサムが知らずに済むようにしたのである。 少なくとも、ムーンライトは自分の罪が仲間に知られるようなことを望まないだろう。 普通に考えればそれは発覚しないだろうが、エターナルという存在が厄介だった。やはりあの時、殺しておくべきだったと後悔する。 こうしてブロッサムがエターナルの戯言を聞けば、彼女が殺し合いに乗った事実を知ってしまうし、奴はどこまでも他人を侮辱する。 だが、エターナルに何らかの事実を聞かされてしまった今、ダークプリキュア自身がゆりの罪すべてを被ることによって、ブロッサムがエターナルの言った真実を信じ込むことは回避できるはずだ。 「ダークプリキュア、私……堪忍袋の緒が切れました!!」 何も知らないブロッサムはいつもの言葉を投げかける。 しかし、何も知らないブロッサムを責めることは誰にもできない。 ダークプリキュア自身が、この言葉を受けることを望んだ──その結果なのだから。 (……こうなったプリキュアと敵対するのは厄介だが、まあいい。せめて、何も知らないまま死なせてやろう……) 一方のダークプリキュアも、今さらこの程度の汚名を被ったくらいで傷つくことはないのだから。 「プリキュア・ピンクフォルテウェイブ!」 「プリキュア・ダークフォルテウェイブ!」 二人の怒りの光弾は、空中でぶつかり合い、行き先を譲ろうとはしない。 それはまさしく、お互いの魂の一撃であった。 プリキュア同士が放つ一撃は、簡単には破れない。 ……が、すぐに二つのエネルギーは爆発し合い、その周囲を飲み込んだ。 その爆発的なエネルギーは、二人の視界をうばい、当事者二人まで巻き込んで破裂する。 ★ ★ ★ ★ ★ (五代……) 一条の脳裏に、一人の男の戦いが浮かぶ。 それは、同僚でも、家族でもなかった。 ただ偶然であった、冒険家を名乗る妙な男。 普通に就職して、普通に家族を作るのではなく、世界を旅する楽しみに生きるというのは、一条とは全く別の生き方だった。 そして、この男の一番妙なところは、やはり、未確認生命体との戦いのことだろうか。 純粋な人間ではなくなり、未確認生命体と戦い続ける宿命に取りつかれたというのに、その男はどういうわけか笑顔だったのだ。 誰かに笑顔を与え続けることに、なぜか純粋だった。 本当は敵を殴る拳が血で汚れることも、敵の命を奪うことも、嫌っていたはずなのに。 あるいは、自分の命が脅かされていることへの恐怖もあるはずなのに。 (────これが君の見ていたものなのか) 一条薫は、いま目の前に見えている景色が、血で汚れているようには見えなかった。 仮面ライダークウガの目で見る、自分の手。 それは、「白」ではなく、「赤」だった。 そう、仮面ライダーエターナルを真横から突き倒した赤い影──それは仮面ライダークウガ・マイティフォームだったのである。 一条薫の腹にアークルが嵌った理由は単純だった。 一条自身が、それを望んだからに他ならない。 欲のためでも、悪のためでも、力のためでもなく、ただ純粋に「誰かを守るため」にそれを取り込もうとした結果だった。 そして、五代と違い「警察」であり、戦う覚悟が十二分にできていた彼がグローイングフォームになることもない。 「誰だ、てめえ。仮面ライダーか?」 エターナルの言葉に、クウガが答えなかった。 ただ、いまの一瞬で良牙を救えた事実に放心していた。 どうやら、クウガの力というのは予想以上らしい。しかし、彼としてはその強すぎる力に飲み込まれずに済んだ五代雄介という男への敬意もまた強まった。 「……おい」 クウガは拳を握ったり開いたりしてみた。 力がぐっとこもる。 (五代、君はこんな事を、本当なら望まないだろうな) 五代と一条の間には、友情が確立されていたから、それだけお互いの身を心配する気持ちは強かった。 ゆえに、一条は五代がクウガとなったことを後悔していたし、彼が戦うのを何度か止めた。 そして、何度思ったことだろう。 もし、自分がクウガだったなら────と。 その願いは、今思わぬ形で叶っていた。 (だが、あのとき約束しただろう。こんな戦いを止め、人々の笑顔を守ると──そのために、少し君の力を借りるだけだ) 一度クウガになれば、たとえ元の世界に帰ってもクウガのままになるかもしれない。 もしかすれば一生このままで、後でこの事実を後悔してしまうかもしれない。 しかし、ここでやらなければ確実に後悔するというのはわかったのだ。 「仮面ライダー、クウガ」 少し遅れてそう呟いたのは、なぜだろうか。 もしかしたら、アマダムの中で、五代雄介の意思が少し染みついていたのかもしれない。 「仮面ライダークウガか。ガイアメモリは使わねえみたいだが、 その姿……確かにライダーのそれに似ている」 当然である。 シンケンジャーの世界を訪れた「仮面ライダー」はまさしく、異世界のクウガであったし、彼は確かに仮面ライダーの称号を受ける者であった。 むしろ、エターナルよりもよほど、その名に似合った魂の持ち主である。 「────いくぞ……!」 「おう!!」 放送まで、あと数分というところだった。 しかし、誰も時間など気にしていられる状況にはなかった。 このままだと、この三人は放送を聞きながら戦うことになる。 それでも時間と敵は待ってはくれない。 クウガとエターナルの拳がぶつかった。 【1日目/昼】 【E―6/森】 【大道克己@仮面ライダーW】 [状態]:疲労(小)、腹と背中を中心とするダメージ(小)、仮面ライダーエターナルに変身中。 [装備]:ロストドライバー@仮面ライダーW+エターナルメモリ、エターナルエッジ、昇竜抜山刀@侍戦隊シンケンジャー [道具]:支給品一式×3、破邪の剣@牙浪―GARO―、ランダム支給品1~5(十臓0~2、えりか1~3)、細胞維持酵素×2@仮面ライダーW、グリーフシード@魔法少女まどか☆マギカ、歳の数茸×2(7cm、7cm)@らんま1/2 [思考] 基本:優勝し、自分の存在を世界に刻む。 0:目の前の二人を殺す。 1:とりあえずダークプリキュアは無視し、他の参加者を殺す。 2:T2ガイアメモリを集める。 3:京水と会ったら使ってやる。もしくはメモリを奪う。 4:プリキュアや仮面ライダーは特に優先的に殺害する。 [備考] ※参戦時期はマリア殺害後です。 ※良牙を呪泉郷出身者だと思ってます。 ※プリキュアは食事、水分の摂取を必要としない可能性を考えています。ダークプリキュアの一件から、プリキュアはただの人間だと考えていない可能性もあります。 【響良牙@らんま1/2】 [状態]:全身にダメージ(中)、負傷(顔と腹に強い打撲、喉に手の痣)、疲労(中)、腹部に軽い斬傷、五代の死に対する悲しみと後悔 [装備]:なし [道具]:水とお湯の入ったポット1つずつ(お湯変身3回分消費)、秘伝ディスク@侍戦隊シンケンジャー、ガイアメモリ@仮面ライダーW、支給品一式、ムースの眼鏡@らんま1/2 [思考] 基本:天道あかねを守る 0:つぼみと一条を守る為にエターナルを倒し、それから冴島邸へ向かう。 1:天道あかねとの合流 2:1のために呪泉郷に向かう 3:ついでに乱馬を探す [備考] ※参戦時期は原作36巻PART.2『カミング・スーン』(高原での雲竜あかりとのデート)以降です。 ※良牙のランダム支給品は2つで、秘伝ディスクとガイアメモリでした。 なお、秘伝ディスク、ガイアメモリの詳細は次以降の書き手にお任せします。 支給品に関する説明書が入ってる可能性もありますが、良牙はそこまで詳しく荷物を調べてはいません。 ※シャンプーが既に死亡したと知りました。 ※シャンプーの要望は「シャンプーが死にかけた良牙を救った、乱馬を助けるよう良牙に頼んだと乱馬に言う」 「乱馬が優勝したら『シャンプーを生き返らせて欲しい』という願いにしてもらうよう乱馬に頼む」です。 ※道を間違えて市街地に向かっていますが、良牙はまだそれに気づいていません。 【一条薫@仮面ライダークウガ】 [状態]:疲労(小) 、アマダム吸収、仮面ライダークウガに変身中 [装備]:滝和也のライダースーツ [道具]:支給品一式×2、ランダム支給品2~5(一条分1~2確認済み、五代分1~3未確認)、警察手帳、コートと背広 [思考] 基本:民間人の保護 0:警察として、人々を守る 1:エターナルを倒す。もしもつぼみが危険になったら、彼女を連れて逃げる。 2:良牙と共に呪泉郷へと向かう 3:魔戒騎士である鋼牙の力にはある程度頼る 4:他に保護するべき人間を捜す 5:未確認生命体に警戒 ※参戦時期は少なくともゴ・ガドル・バの死亡後です ※殺し合いの参加者は異世界から集められていると考えています。 ※この殺し合いは、何らかの目的がある『儀式』の様なものだと推測しています。 ★ ★ ★ ★ ★ 「……なるほど」 ダークプリキュアと、変身途中のベールに身を包んだ花咲つぼみが、その地に立っていた。 どういうわけか、互いにほとんど無傷なまま、互いを見つめ合っている。 あれだけの爆発の中で、周囲の木々や花が一切朽ち果てていないのは、どういうわけだろうか。 (互いに手加減をしていたわけか) キュアブロッサムは、周囲の木々や花を傷つけないために手加減をしていたらしい。 そして、それができたのはダークプリキュアが奇妙な加減をしたことに気が付いたからだ。 ダークプリキュアの一撃は全力ではない。 つぼみにはその理由はわからなかったが、それに合わせて力を緩めたのである。 憎しみにとらわれず、「愛」で戦うのがプリキュアだった。 (……どうやら、仲間を殺されるのを躊躇っているらしいな。ゆり) 何故、ダークプリキュアは手加減をしたのか。 その理由はごく単純。ダークフォルテウェイブを放つ瞬間、どういうわけか月影ゆりと来海えりかがキュアブロッサムを庇うように立っている幻影が見えた。 それが幻影なのはわかっているが、両手を広げて彼女を庇おうとしたのを、ダークプリキュアは確かに見た。 (しかし、ここにある全てが無事というのは不自然だ。……やはり────) プリキュアの奇跡、とでもいうべきだろうか。 死して尚、マリンのココロパフュームとムーンライトのココロポットに込められたプリキュアの意思が、あの爆発を食い止める力を使った……と、そういうことなのだろうか。 実際、ココロポットはダークプリキュアに一時的に力を貸してくれたし、ムーンライトは妖精がいないのに変身している。 プリキュアがプリキュアであった証であるあの二つのアイテムは、どうやらプリキュアらしい奇跡を起こしてくれるらしい。 ────ならば (キュアブロッサム、キュアサンシャイン。お前たちはその奇跡とやらで幸せを取り戻してみろ。私は私のやり方でゲームを進める) 本当のプリキュアが奇跡を起こす力を持つのなら、それに依ってみる。 ゆりやえりかがそれで戻るのなら、ダークプリキュアはそれでいいのだ。 だから、「ゲームで優勝する」以外の方法として、「プリキュアに奇跡を起こしてもらう」という可能性もあるのなら、並行してそれを視野に入れているといいだろう。 「……キュアブロッサム、また会える時を楽しみにしているぞ」 ダークプリキュアは、その目的や意思を隠しながらつぼみの前を去って行った。 プリキュアの変身が解除されたつぼみは、それを追いかける術がない。 そして、同時につぼみの頭に一つの疑問が過る。 (本当に、ダークプリキュアがマリンを……?) なぜ、今ダークプリキュアはつぼみに手加減をしたり、見逃したりしたのか。今までと違い、他人を傷つけることに少しでもためらいがあるのだろうか。 ダークプリキュアの情報と、エターナルの情報の食い違いがつぼみに混乱を齎す。 どちらを信じればいいのか、彼女にはもうわからない。 だが、ゆりがえりかを殺したとは信じられないし、ダークプリキュアが犯人だということも疑問に思う。 それゆえか、怒りも少しおさまっていた。 (いえ、そんなことを考えている場合じゃありません……、みんなのところに戻らないと……) すぐに思考を切り替えた。 ゆりは死んでしまった……その事実は重たいが、ゆりが人殺しでなかったと聞けたことで、少しは気が楽になったかもしれない。 もちろん、それは対症療法にもなっていないのだけれど。 【1日目/昼】 【E―8/森】 【ダークプリキュア@ハートキャッチプリキュア!】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、右腕に刺し傷 [装備]:T2バードメモリ@仮面ライダーW [道具]:ゆりの支給品一式、ランダムアイテム0~2個(ゆり) [思考] 基本:キュアムーンライトの意思を継ぎ、ゲームに優勝して父や姉を蘇らせる。 0:市街地へ向かい、集まった参加者達を倒す。 1:もし他のプリキュアも蘇らせられるなら、ゆりのためにそれを願う。 2:つぼみ、いつきなども今後殺害するor死体を見つけた場合はゆりやえりかを葬った場所に埋める。 ただし、プリキュアの奇跡にも頼ってみたいので、その都度生かすか考える。 3:エターナルは今は泳がせておく。しばらくしたら殺す。 [備考] ※参戦時期は46話終了時です ※ゆりと克己の会話で、ゆりが殺し合いに乗っていることやNEVERの特性についてある程度知りました ※時間軸の違いや、自分とゆりの関係、サバーク博士の死などを知りました。ゆりは姉、サバークは父と認めています。 ※筋肉強化剤を服用しました。今後筋肉を出したり引っ込めたりできるかは不明です。 ※キュアムーンライトに変身することができました。衣装や装備、技は全く同じです。 ※エターナル・ブルーフレアに変身できましたが、今後またブルーフレアに変身できるとは限りません。 【花咲つぼみ@ハートキャッチプリキュア!】 [状態]:疲労(中)、ダメージ(小)、加頭に怒りと恐怖、強い悲しみと決意、キュアブロッサム変身途中の下着みたいな姿 [装備]:プリキュアの種&ココロパフューム [道具]:支給品一式×3、鯖(@超光戦士シャンゼリオン?)、スティンガー×6@魔法少女リリカルなのは、プリキュアの種&ココロパフューム(えりか)@ハートキャッチプリキュア!、プリキュアの種&ココロポット(ゆり)@ハートキャッチプリキュア!、さやかのランダム支給品0~2 [思考] 基本:殺し合いはさせない! 0:良牙たちのところに戻る。 1:仲間を捜す、当面はD-5辺りを中心に探してみる。 2:南東へ進む、18時までに一文字たちと市街地で合流する 3:ダークプリキュア… [備考] ※参戦時期は本編後半(ゆりが仲間になった後)。少なくとも43話後。DX2および劇場版『花の都でファッションショー…ですか!? 』経験済み そのためフレプリ勢と面識があります ※溝呂木眞也の名前を聞きましたが、悪人であることは聞いていません。鋼牙達との情報交換で悪人だと知りました。 ※良牙が発した気柱を目撃しています。 ※プリキュアとしての正体を明かすことに迷いは無くなりました。 ※サラマンダー男爵が主催側にいるのはオリヴィエが人質に取られているからだと考えています。 ※参加者の時間軸が異なる可能性があることに気付きました。 ※この殺し合いにおいて『変身』あるいは『変わる事』が重要な意味を持っているのではないのかと考えています。 ※放送が嘘である可能性も少なからず考えていますが、殺し合いそのものは着実に進んでいると理解しています。 ※ゆりが死んだこと、ゆりとダークプリキュアが姉妹であることを知りました。 ※大道克己により、「ゆりはゲームに乗った」、「えりかはゆりが殺した」などの情報を得ましたが、半信半疑です。 ※ダークプリキュアにより、「えりかはダークプリキュアが殺した」という情報を得ましたが、上記の情報と矛盾するため混乱しています。 時系列順で読む Back 三つの凶星Next ASH TO ASH 投下順で読む Back 三つの凶星Next ASH TO ASH Back 解放(4) 一条薫 Next 届かない、M/─僕はここにいる─ Back 解放(4) 響良牙 Next 届かない、M/─僕はここにいる─ Back 解放(4) 花咲つぼみ Next 届かない、M/─僕はここにいる─ Back 解放(4) 大道克己 Next 届かない、M/─僕はここにいる─ Back 果てしなき望み ダークプリキュア Next 人形遣いと少女
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エスペリア 【出典】永遠のアセリア-この大地の果てで- 【声優】カンザキカナリ 【性別】女 【人称】 一人称: 二人称: 三人称: 【関連人物への呼称】 高嶺悠人→ユート様 アセリア→アセリア 【能力】 【キャラ紹介】 ラオキスに属するスピリット。 前スピリット隊の唯一の生き残りで経験豊富であることからスピリット長を務め、悠人がスピリット隊隊長となった際にはその補佐役を任されている。 召還直後の事件で身動きが取れなくなった悠人を献身的に世話し聖ヨト語習得のための教育係にもなる。 スピリットの館では炊事、洗濯、掃除と家事全般をこなす(本人曰く料理には多少自身はあるがそれ以外は他にやる者がいないからとの事)。 その他、館の敷地に薬草園を造っていて、その収穫でさまざまなブレンドのハーブティーを煎れてくれる。 一見しっかり物のように見えて時々ドジもする。また、戦闘時には防御と治癒を得意とする。 前スピリット隊壊滅時の出来事がトラウマとなりスピリットとしての立場を意識した言動が目立つ。 唯一の私物である手帳は、彼女の初恋の相手の形見であり、さまざまな知識が書き込まれている。 余談だが、他のスピリットが家事をする際は基本的に黒い仕事着(メイド服)に着替えるのに対して彼女だけは戦闘時と同じ服装である (なお、普段家事をしないアセリアは初めての料理を鎧姿で行った)。 【ロワ本編での動向】 永遠神剣『献身』の使い手である彼女が殺し合いに乗るはずもなく対主催となる。 が、なかなか書き手がつかず登場は大石蔵人と並んで最後だった。 そのためだろうか、最高マーダー国崎往人の華々しい戦果を飾る一輪の花と消えた。
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599 :名無しさん(ザコ):2012/06/24(日) 22 07 57 ID qSDpNZRE0 ヒイロ@ルナ2・エターナルブルー 声優は緑川光だが某GWとは何の関係もない。 基本的には近接メイン。低~高消費帯全てで良燃費武装がバランス良く揃っている。 射程3の武装も多いが、射撃が低いので一応出来る程度の認識でいいだろう。 耐久力は回避363、装甲1000(+不屈)+シールドと半端 最大火力は2300(底力無し)と耐久系にしては普通……と思いきや、 とにかくSPのラインナップがチート。 ヒイロ SP, 55, 信頼, 1, 必中, 5, 熱血, 14, ひらめき, 17, 鉄壁, 22, 愛, 24 ルビィ SP, 30, 偵察, 1, 幸運, 1, 根性, 10, 激怒, 18, 気合, 20, 覚醒, 40 低耐久も鉄壁が複数回使える事で全く感じず、 火力も熱血と覚醒の習得者が違うという豪華仕様。 終盤ならば等身大最強クラスの1ターン火力を叩きだす。 複数乗りの利点をこれでもかとばかり全面に出したデータになっている。 SPの弱い序盤はそれらの利点がないが、 前期型のユニットが強めな為、不都合を感じる事は少ないだろう。
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ベト・アブソーガ [秘] ゼロ 6 クリーチャー:エターナル・アブソーガ 7000 ■コンプリート6(このカードが手札に加えられた時,自分の手札が6枚以上であれば,このクリーチャーをコストを支払わずに召還しても良い。) ■このクリーチャーが召還された時,自分の手札からコスト4以下のクリーチャーを1体選び,コストを支払わずに召還しても良い。 ■W・ブレイカー 登録番号02《巨獣系空母型祖体エターナル・アブソーガ》 作者:かみど 新種族エターナル・アブソーガ,自分の手札が一定枚数以上あれば,手札に加えられた際に踏み倒せる専用能力コンプリートを持つ。 収録:蛮獄編第3弾 断界決戦(アーベント・クリーク) 名前 コメント
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ライダーマスコレ ベストセレクション 2 発売時期:2011年10月5日 再販:?年?月 再々販:?年?月 通常価格1個380円(税別) 全14種(+シークレットなし) 1BOX8個入り オークションサイトや中古ショップで旧弾の高いのを買わないように ラインナップ Vol.1から 仮面ライダーストロンガー 仮面ライダースーパー1 Vol.2から 仮面ライダーV3 仮面ライダーBLACK 仮面ライダークウガ(マイティF) Vol.3から 仮面ライダー旧1号 仮面ライダーファイズ 仮面ライダーブレイド 仮面ライダーガタック Vol.4から 仮面ライダーG3 仮面ライダー電王(アックスF) Vol.5から 仮面ライダーキバ(キバF) Vol.7から 仮面ライダーW(CJ) 新規 仮面ライダーエターナル 配置情報(上段が奥、下段が手前) 発光台座は発光色で表記。 A 旧1号 ストロンガー BLACK G3 ブレイド 電王アックス キバ エターナル B 旧1号 V3 スーパー1 クウガ G3 ファイズ ブレイド エターナル C 旧1号 V3 BLACK クウガ ファイズ キバ WCJ エターナル D ストロンガー スーパー1 G3 ブレイド ガタック キバ WCJ エターナル E 旧1号 BLACK クウガ G3 ファイズ 電王アックス WCJ エターナル F V3 スーパー1 クウガ ファイズ ガタック 電王アックス キバ エターナル カートン内訳(ノーマル台座の数+発光台座の数) カートン内のBOX(ボール)内訳はA~F各2 仮面ライダー旧1号(6+2) 仮面ライダーV3(6+0) 仮面ライダーストロンガー(4+0) 仮面ライダースーパー1(4+2) 仮面ライダーBLACK(6+0) 仮面ライダークウガ マイティ(8+0) 仮面ライダーG3(8+0) 仮面ライダーファイズ(6+2) 仮面ライダーブレイド(6+0) 仮面ライダーガタック(4+0) 仮面ライダー電王(アックスF)(6+0) 仮面ライダーキバ(8+0) 仮面ライダーW(サイクロンジョーカー)(4+2) 仮面ライダーエターナル(8+4)